1987 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート造のはり・柱部材のじん性能評価に関する実験的研究
Project/Area Number |
62550415
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
加藤 大介 新潟大学, 工学部, 助教授 (90169508)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 靭性能 / 帯筋の拘束効果 / 拘束コンクリート / 応力歪関係 / 軸方向載荷 / 変位一定軸方向載荷 / モーメント軸力相関 |
Research Abstract |
1.概要 本研究は角柱試験体の軸方向圧縮実験(予備実験, 実験1)と片持柱形式の部材実験(実験2)の3シリーズの実験からなっている. 現在, 予備実験が終了し, データ解析が終了しており, 実験1・2が進行中であり, データ解析が未了である. 本報告書ではデータ解析まで終了した予備実験の結果と現在進行中の実験1・2の概要を示す. 2.予備実験の結果 15cm角の角柱試験体を8体作製し, 一方向中心軸方向圧縮力を与え, 帯筋によるコンクリートの拘束効果を検討した. 実験パラメータは帯筋量, 帯筋間隔, 主筋間隔である. 実験結果は最大耐力, 最大耐力時の軸方向歪, および最大耐力時以降の負勾配に対する実験パラメータの効果という観点から整理した. その結果, 今まで帯筋量のみで与えられることの多かった拘束効果に対して配筋詳細(帯筋間隔, 主筋間隔)の影響を評価し得る計算式を提案した. さらに, 既往の実験をこの提案式を用いてその適用性を検討した. 3.実験1・2の概要 実験1では予備実験と同様の試験体を16体作製した. パラメータも予備実験と同じであるが, 範囲を広げ, より適用性のある提案式を作製する予定である. 実験2では18cm角の片持ち柱形式の試験体を8体作製した. 配筋は実験1のうちの2体と同じものである. 加力は水平力を加え, 降伏変位の2, 4, および8倍の点で変位を拘束し, 以後, 軸力を漸増載荷した. その時, 水平力は増加していくが, 結果として各変位段階でのモーメントー軸力相関図が得られる. これと, 主筋降伏時のM-N相関図を比較することにより, 各軸力における限界靭性率を定義でき, 又, 軸方向加力実験との対応が明確になるはずである.
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