Research Abstract |
1.名古屋市の既成市街地を対象に, 縮尺1/2500の市街地現況図の読み取りに基づき, 市街地の物的形態, 景観構成要素の分布等が異なり, 典型的な開発尺度を有すると判断される地区として, 栄, 名古屋駅前, 大須, 那古野, 筒井の5調査地区を選定した. 2.上記5地区の本調査に先立ち, 都市景観サンプル採集に用いるグリッドの間隔を決定するため, 景観構成要素数が最も多く, 混在の肌理が細かいと判断される大須地区において, グリッド間隔の適正値を求める予備調査を行った. 調査では, 100m, 75m, 50m, 25mの4種類のグリッド間隔について検討を加えた結果, 大須地区においては, 都市景観のテクスチュアとスケールを把握する上で, 50m, 25mの2種類のグリッドが有効であると判断された. さらに, 調査効率とデータ性能の面から, より効率的かつ有意なグリッド間隔を50mと判断した. 3.採用された50m間隔のグリッドを用いて, 5地区の内, 栄, 名古屋駅前, 大須, 那古野の4地区について都市景観サンプル採集の本調査を完了した. 筒井地区についても, 調査を進めている. 4.現在, 上記の調査結果をもとに, 地区ごとに都市景観面から都市空間のテクスチュアとスケールを分析し, それを規定の因子を抽出・定量化し, 開発の指針として用い得る尺度として整理する作業に取り組んでいる. 5.東京については, 63年度に本格的な調査・分布を予定しており, 本年度は調査地区選定のための予備調査を行った.
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