1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550455
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
氏平 増之 北海道大学, 工学部, 助教授 (90001990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大賀 光太郎 北海道大学, 工学部, 助手 (40133706)
富長 勇作 北海道大学, 工学部, 助教授 (80003200)
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Keywords | ガス突出 / ガス圧 / 地圧 / 石炭 / 炭鉱 / モデル実験 |
Research Abstract |
ガスを包蔵しない炭素岩石がガス突出したことはない. また, 北海道の場合を例に取ると, ガス突出は地表下-100m超える深度から発生しており, 地圧作用下で発生していることも確かである. このため, 本研究では, 無数の孤立した徴小孔隙内に孔隙ガス圧を持つ供試材料に, 地圧に相当する機械的な圧力を加えると言う実験モデルを採用して実験を行なった. モデル実験の結果, 実験において発生する突出のプロセスは以下のようであると判明した. (1)耐圧装置内で供試体端面を支持している小空間のガスを解放することにより, 供試体端面付近にアーチ状の破壊ゾーンが形成される. (2)上記(1)の状態の供試体に機械的な側圧を加えると, 供試体奥部でせん断破壊又は引張破壊が発生し, 孔隙ガスが生成したクラックに流込する. このガスがクラックをを透過して端面付近のクラックゾーンへ流れる. (3)端面付近のタラックゾーンに流れ込んだガスが端面付近のクラックガス圧を上昇される. これによりクラックガス圧勾配が端面付近に発生する. (4)端面付近に発生したクラックガス圧差により, 引張応力が発生し, 未破壊部分が切り離される. (5)切り離された破壊物がクラック前後のガス圧差で加速され放出される. 上記のプロセスが成立するためには, 機械的な側圧を加えるプロセスでモデル材料がぜい性破壊する必要があることが判明した. 破壊速度が小さい場合には孔隙からクラックへ流込するガスの流速が低く, 端面付近のクラックガス圧を上昇させることが出来ない. 突発的なぜい性破壊が生ずるためには, 一定値以上の孔隙ガス圧が必要であることが判明した.
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Research Products
(1 results)