1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550466
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大庭 英樹 熊本大学, 工学部, 助教授 (20040412)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 幸敏 熊本大学, 工学部, 教授 (60040391)
|
Keywords | エアリフト / 気固液三相流 / スラグ流 / フロス流 / 摩擦損失 / 体積率 / 上昇速度 |
Research Abstract |
本研究では揚程5m, 管口径30mm, のエアリフトポンプを用いてスラグ流及びフロス流の領域で実験を行ない, 気液二相流, 気固液三相流における供給空気量, 固体粒子径, 浸水率の変化が, 固体粒子輸送量, 気固液の体積率や上昇速度さらには管内圧力変動に及ぼす影響を調べている. また空気および固体粒子の局所的挙動をビデオによって詳細に調べている. 以上のように本研究は, 鉛直パイプ内気固液三相流の基礎的な研究を行ない, 実験結果に基づいて, エアリフトポンプの設計に有用な資料を得ることを目的としている. 本年度の研究から得られた主な研究成果は次の通りである. (1)管内流動がスラグ流及びフロス流の領域では, 固体はほとんど気体スラグ間の水中に含まれており, また気体スラグ部と管壁との間の水膜中にも存在する. (2)水の管内平均体積率は浸水率が大きい場合が大きく, 供給空気量の増加に伴い減少する. また二相流の場合の水の体積率は三相流の場合に比べて大きく, 三相流の水と固体粒子の体積率の和とほぼ等しい. (3)管内平均上昇速度は空気が最も大きく, 次いで水, 固体粒子の順である. 固体粒子の局所上昇速度は水スラグ部では一定速度をとり, 気体スラグ部では減速していき, 水スラグ部に入ると急激に加速される. (4)管内静圧の変動は供給空気量の増加に伴い大きくなる. 変動周期は気体スラグの発生周期と一致している. (5)管内静圧の平均値はほとんどの供給空気量でほぼ一定値をとる. 摩擦損失は供給空気量の増加に伴い大きくなっている. また二相流と三相流の摩擦損失はほぼ等しい値をとっており, 垂直管においては固体粒子による影響は無視できる.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 平川良一, 神田和明, 古賀学, 大庭英樹, 中嶋幸敏: 昭和62年度日本鉱業会九州支部秋季例会講演要旨. 18-20 (1987)
-
[Publications] 大庭英樹, 中嶋幸敏, 平川良一: 日本鉱業会研究業績発表講演要旨集(昭和63年度春季大会). (1988)