1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550488
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原 茂太 大阪大学, 工学部, 助手 (90029116)
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Keywords | 超高温炉 / モリブデン / 高周波誘導加熱炉 / アルミナ / 融体 / 気相酸素分圧ガス浄化 / 表面張力 / 密度 |
Research Abstract |
当該研究は昭和62年度から昭和63年度の2年間に渡って実施することになっており, 本年度は次の三つのテーマについて研究を実施した. 1)2500°Cまで昇温可能な超高温路の作製 モリブデンを発熱体とする抵抗発熱路を試作したが, この場合高温になると炉体耐火物ジルコニアが不安定となり, 2000°Cが限界であることが明確となった. そこで, マグネシアの採用を試みた. その場合, 耐火度は十分あるが, 熱衝撃に弱く, 機械的強度に問題か生じた. 以上の経過から抵抗加熱方式に変えて高周波誘導加熱方式に採用することとなった. その結果2000°C以上の温度に加熱することが可能となった. 2)2500°Cまでの温度で融体に耐える客器の選択 アルミナ系融体については2000°Cにおいてもモリブデンが容器材料として使用に耐えることが判明した. ただし, 気相の酸素分圧の制御が非常に重要であることも判明した. そこで炉内雰囲気として用いているAr+10%H2ガスの浄化回路を製作した. これは脱酸素触媒デオキサー(エンゲルハルト社製)と脱水剤(過塩素酸マグネシウム+シリカゲル)より成っている. この使用によってルツボ材の耐食性の低下が完全に防止できた. 3)アルミナ系融体の表面張力の測定 モリブデンルツボ用い, モリブデン毛細管を使用した最大泡圧法によってアルミナ系融体の表面張力の測定を実施した. 10%CaOを含むアルミナ系融体の1800°における表面張力は600dyn/cmであり, 炉内酸素分圧力高く, 融体中にモリブヂンの溶解(最大10wf%)が生ずると540dyn/cmまで低下することが判明した. これに対して密度は気相酸素分圧の影響をほとんど受けることはなかった.
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