1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550488
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原 茂太 大阪大学, 工学部, 講師 (90029116)
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Keywords | 密度 / 表面張力 / LiF / NaF / KF / MaF_2 / CaF_2 / SrF_2 / BaF_2 / GaF_3 / NdF_3 / LaF_3 / Al_2O_3 / Ti_2O_3 / Fe_2O_3 / LiNbO_3 / LiTaO_3 / Al_2O_3-CaO / Ti_2O_3-BaO / Fe_2O_3-CaO / 白金ロジウムるつぼ / モリブデンるつぼ / アルキメデス法 / 最大泡圧法 / 融体 |
Research Abstract |
当該研究は昭和62・63年度の2年度に渡り、高融点化合物単結晶の製造に関する基礎的研究として重要である高温融体と保持容器との反応性について検討し、更にこの製造のための物理化学的性質、特に密度および表面張力の測定を実施した。研究は機能性弗化物融体としてLiF、NaF、KF、MaF_2、CaF_2、SrF_2、BaF_2、および希土類金属弗化物としてGaF_3、NdF_3、LaF_3について測定をした。 機能性酸化物融体としては、Al_2O_3、Ti_2O_3、Fe_2O_3、LiNbO_3、LiTaO_3、Al_2O_3-CaO、Ti_2O_3-BaO、およびFe_2O_3-CaO等の系について密度と表面張力の測定をその融点以上で測定した。密度の測定は1873K以下に融点を持つ化合物については、モリブデン巻線抵抗炉を用い、容器としては白金もしくは白金ロジウム合金が融体に対して安定であることが判明したので採用した。測定方法は大小二球を用いるアルキメデス法である。1873K以上に融点を持つ化合物については、高周波誘導加熱炉を用い、容器としてモリブデンを採用したが、LiTaO_3やTi_2O_3-BaOにおいては気相の酸素分圧を低く保持しても、融体中にモリブデンの溶解しているのが観察された。他の融体出は容器としてモリブデンを用いてもその融体中への溶解は検出されなかった。表面張力の測定には融体中に浸漬した毛細管に気体を送り込んで先端に気泡を生成し、割れる際の最大圧の測定による最大泡圧法を採用した。密度測定の場合と同様に1873K以下に融点を持つ化合物については、白金もしくは白金ロジウム合金を、また1873K以上に融点を持つ化合物については、モリブデンを容器および毛細管材料として選択した。測定に使用した炉は密度の測定の場合と同様である。測定結果は密度および表面張力は融体温度の一次関数として表現できた。これらの測定結果を用いて、融体の性質についてイオン間に働く静電気力に基づき考察している。
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[Publications] 原茂太,荻野和巳: 鉄と鋼. 57. 439-445 (1989)
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[Publications] S.Hara;K.Irie;D.R.Gaskell;K.Ogino: Trans.JIM. 29. 977-989 (1988)
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[Publications] S.Hara;K.Irie;D.R.Gaskell;K.Ogino: Trans.JIM. 29. 990-1002 (1988)
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[Publications] 原茂太、荻野和巳: 日本金属学会誌. 52. 1089-1102 (1988)