1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62550497
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 耿一 東北大学, 工学部, 助教授 (30005425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐川 武俊 東北大学, 工学部, 助手 (20005325)
高津 宣夫 東北大学, 工学部, 助手 (30005376)
佐藤 裕久 東北大学, 工学部, 助教授 (50005419)
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Keywords | 板材成形 / 曲げ加工 / 塑性理論 / 成形限界 / 積層材 / 粘弾性 / 振動減衰 |
Research Abstract |
制振綱板の成形性と制振性能はともにコア材の樹脂のせん断変形特性に大きく依存している. これを定めるための制振材によるリングのねじり試験機の設計試作を行なった. 試験機に要求される性能として微少なねじり角とねじり速度の制御とそれらの検出であるが, この目的のためにダイレクトドライヴサーボモーター(横河プレシジョン(株)製ダイナサーヴ, 650,000パルス/rev)と減速機ハーモニックドライヴ(ハーモニックドライヴ社製, 減速比1/100)の組合せで負荷装置を構成, ねじり角はモーターのエンコーダー出力を計測する. これらの駆動系の制御と計測データの収集は, データロガー(江藤電気製, キャダック100)とパソコン(日本電気製PC9801VX2)をGPIBケーブルで結ぶことによって実現し, そのコントローラーを設計試作した. 試作機は各部の動作確認を終えたが, 各種制振綱板による実際の試験データの収集は次年度に予定している. 一方, V-曲げ加工の全歪理論による解析を行い, フランジ折れ曲げと相対ずれの分布との関連を解明し, 樹脂の降状応力と試料並びに工具寸法にたいして, 折れ曲げの生じない条件を定めることに成功した. (第38回塑加連講演会講演論文集, 1987). また, 穴広げ試験と深絞り試験を各種制振綱板について実施した結果, 樹脂のせん断変形抵抗が破断限界の向上に寄与すること, 常温型制振綱板ではフランジしわが発生しやすいことが明らかになり, 全体としては樹脂の強度の高い高温型では普通綱板より成形性が良いとの結論を得た. 破断限界ひずみについては修正M-Kモデル解析により樹脂の降状応力の影響を明らかにできた(第38回塑加連講演会講演論文集, 1987). これらは次年度に予定される, ねじり試験の結果を待って更に定量的な予測が可能となる.
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