1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62560018
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐々木 修 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (40145462)
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Keywords | 甘藷 / 地上部生育 / 塊根肥大 |
Research Abstract |
62年度は標準栽培における全体的な生育特性について検討し, 以下の知見を得た. (1)分枝形成は収穫期に4次分枝まで形成され, 1次分枝は親茎(主茎)の基部数節に形成されたもののみが著しく発達し, それより高次の分枝は親茎の不特定の節から発達する傾向が見られた. 又, 茎の枯死は低次の分枝より順次進行するが, とくに葉の形成能力の衰退と密接な関係を持っていた. (2)葉の形成速度は主茎で最も早く, 1次分枝では親茎(主茎)の基部近くに形成されたものほど速度が早い傾向にあった. このことは個々の分枝の着生位置からくる栄養生理的な相違によるものと推察される. (3)塊根は移植後30日ごろより肥大を開始し, 75日ごろから急激に肥大速度を増した. この時期は1次分枝および2次枝の葉数が最大に達する時期に相当し, 以後, 落葉数の増加によって葉数が減り, 個体当りの葉数に維持は, より高次の分枝によって, 順次, 引き継がれることがわかった. このことから塊根肥大を促進するための1つの条件として, 早期に1次分枝および2次分枝の葉数を確保する必要があると考えられる. 62年度において標準栽培における甘藷の生育特性を明らかにしたので, 63年度は栽植密度および栽培作期を変更し, 地上部と地下部の相互関係がどのように変動するのかを解析し, 塊根の収量に関わっている要因を明らかにしたい. 測定項目等の実験方法については62年度に準ずる.
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Research Products
(1 results)