1987 Fiscal Year Annual Research Report
幼若ホルモンの作用機構, 特にヴィテロジェニン遺伝子発現の活性化機構
Project/Area Number |
62560042
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鎮西 康雄 三重大学, 医学部, 助教授 (60024709)
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Keywords | 幼若ホルモン / ヴィニロジェニン / 遺伝子の活性化 / マダニ / テントウムシ |
Research Abstract |
1.ニジュウヤホシテントウムシ(Henosepilachana vigintioctopunctata-Hと略)及びカズキダニ(Ornithodoros moubata-Omと略)を用いて, 卵黄タンパク質の前駆体ヴィテロジェニン(Vitellogenin-Vgと略)の脂肪体より6MグアニジンイソチオシアネートによりRNAを抽出し, 5.7MCsClに上層して超遠心分離によりRNase-freeのtotal RNAを調製した. 2.total RNA標品よりOligo-dTセルロースカラムによってpolyA(+)RNAを分離しin vitroトランスレーション系によって翻訳させ, Hv及びOmのVgが合成されることを抗Hv-Vg血清及び抗Om-Vg血清を用いて確認し, 得られたpolyA(+)RNAがHv, Om共に完全なmRNAを含む標品であることを明らかにした. 3.このpolyA(+)RNAを発現リンカーを用いたOkayama-Berg法によりcDNAを合成してベクター内に組み込み, 大腸菌JM109株にトランスフォームしてHv,OmそれぞれのVgcDNAライブラリーを作製した. 4.このライブラリーより抗Hv-Vg及び抗Om-Vg血清を用いてHv, Om-Vgを発現しているクローンを酵素抗体法によりスクリーニングし, Hvについては23個, Omについては2個positiveなクローンの分離に成功した. 5.現在これらのクローンについてインサートのサイズの検討・制限酵素地図の作製を実施中である. 6.また完全長cDNAクローンを得るため継続してスクリーニングを行なうと共に, Nothern,Southern Blotting用プローブの作製を行ない, 幼若ホルモンによるHv-VgmRNA及び吸血刺激によるOm-VgmRNAの定量解析を行なっている.
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