1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62560092
|
Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
西原 正照 産業医科大学, 医学部, 講師 (20131930)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森井 宏幸 産医大医療技術短期大学部, 助手 (60141743)
古賀 洋介 産業医科大学, 医学部, 教授 (70012458)
|
Keywords | 古細菌 / メタン生成細菌 / エーテル型脂質 / 脂質構造 / M.thermoautotrophicum |
Research Abstract |
本研究の目的はM.thermoautotrophicumのQuartet脂質群の構造解析により, この菌のテトラエーテル型脂質の構成法則を明らかにすることであるが, 初年度はほぼ予期した通りの結果が得られている. この結果を下記に示す. 1.PNL-2群およびPL-2群は, それぞれホスホセリンとホスホイノシトールを含むQuartet脂質群であることがリン酸エステル部分および糖鎮の解析により確認された. これにより, 既にQuartet脂質群としてその存在を明らかにしていたPNL-1群(ホスホエタノールアミン系)と合わせて計3群のQuartetが明らかになった. 2.PL-4群はエーテル型脂質生合成において重要な中間体として働いていると思われる脂質群であるが, これがホスファチジン酸のエーテル型アナログから成る脂質群であることを明らかにした. 3.微量しか存在しないPNL-3群およびPL-1群のQuartet性を明らかにするために, まず菌体の半連続大量培養とこの菌体からの全体脂質の抽出を行った. 当該脂質の 4.上記3種のQuartet脂質群の解析過程において行われたジエーテル型脂質の分析により, Quartet(4つ組)の概念がHeptad(7つ組)に発展する可能性が示唆された. 即ち, Quartetはテトラエーテル型脂質4種を1単位とするものであるが, これに同じ極性頭部を持つジエーテル型脂質3種を加えて7つ一組(Heptad)として扱うとエーテル型脂質全体を把握できるようになる. このHeptad法則性の確認も, Quartetの概念の発展として次年度中に行う予定である.
|
-
[Publications] Masateru Nishihara: Journal of Biochemistry. 101. 1007-1015 (1987)
-
[Publications] 古賀 洋介: 生化学.
-
[Publications] Masateru Nishihara: Biochemistry.