1988 Fiscal Year Annual Research Report
細菌の生産するキチナーゼキトサナーゼ作用の解明と菌類プロトプラスト融合への応用
Project/Area Number |
62560094
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Research Institution | Department of Agricultural Chemistry, Faculty of Horticulture, Chiba University |
Principal Investigator |
藤井 貴明 千葉大学, 園芸学部, 教授 (50125952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 昭一 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80125898)
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Keywords | キトサナーゼ / キチナーゼ / 菌類プロトプラスト / エンド型キトサナーゼ |
Research Abstract |
土壌から分離し同定して保存してあるBacillus circulans MH-KIの生産するキトサナーゼについて、すでに明らかにされている方法に従って硫安分画、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過を行い、ポリアクリルアミド電気泳動的に均一な標品を得た。この精製標品を用い、本酵素のアミノ酸組成とN末端アミノ酸配列について検討を加え次の結果を得た。本酵素のアミノ酸組成については、精製標品を塩酸-トリフルオロ酢酸ならびにメタンスルホン酸を用いて加水分解し、ヒスチジン量を1.0としアミノ酸のモル比を求めて決定した。本菌の酵素の特徴は、これまでにその組成が報告されている酵素と異なり、メチオニン残基を含まないことであった。N-末端アミノ酸配列は、エドマン法により分析した結果、Ala-Ser-Pro-Asp-Asp-Asn-Phe-Ser-Pro-Glu-Thr-Leu-Glm-Phe-Leu-Arg-Asn-Asn-Cys-Gly-Leu-Asp-であると推定した。 Aeromonas hydrophila subsp.anaerogenes A-52の生産するキチナーゼについてもこれを精製し、電気泳動的に均一なまでに精製し、その酵素化学的生質に若干の性質を加えた。 これらの両酵素を用いて菌類のプロトプラストの調整について検討した結果、黒麹菌Aspergillus usami Aspergillus awamoriの場合には、市販のNovozymとZymolyaseに上述のキチナーゼを混合して使用することが、藻菌類Mucor jacanicus,Rhizopus hangchaooの場合には、キチナーゼとキトサナーゼを混合して使用することが有効であることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)