1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
Fusarium oxysporumの生産するチトクロムP-450の研究
Project/Area Number |
62560096
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
発酵・醸造
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
祥雲 弘文 筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (70012036)
|
Project Period (FY) |
1987 – 1988
|
Keywords | チトクロムP-450 / フザリウム / 脱窒 / 亜硝酸還元 |
Research Abstract |
1.Fusarium oxysporumのミクロソーム画分よりチトクロムP-450を, SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)上ほぼ均一にまで精製した. 既に精製済みの(亜)硝酸で誘導される可溶性画分P-450との比較は興味深い問題である. 両者はSDS, PAGEで区別がつかないが, CO型吸収スペクトルは異なっていた. 可溶性画分P-450に対する抗体は既に作ってあるが, その他ペプチドマップ, アミノ酸一次配列などの蛋白化学的検討により両者の相同(異)性を比較する予定である. 2.亜硝酸を含む嫌気培養においてF.oxysporumが亜硝酸より窒素ガス(N_2)を精製することを, ガスクロマトグラフィー, 重窒素(^<15>N)基質を用いた発光分光法より確認した. 菌体生育とガス発生量に相関関係がみられ, この脱窒現象が本菌のエネルギー生成に関わっていることが強く示唆された. 一方, 原核生物の脱窒においてみられるアセチレンによる阻害は観察されなかった. この結果は真核生物による脱窒という重要発見となることが大いに期待される. 3.無細胞抽出液中に亜硝酸還元活性を見出した. 本活性の単離, 再構成は今後の重要な課題である. 可溶性画分のチトクロムP-450と亜硝酸との直接的な相互作用は今のところ認められていない.
|