1987 Fiscal Year Annual Research Report
林内における月別年間日射量推定法の開発に関する研究
Project/Area Number |
62560144
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
斉藤 昌宏 新潟大学, 農学部, 助手 (90018820)
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Keywords | 林内日射量 / 林分構造 / スギ人工林 / 日射量推定法 |
Research Abstract |
28年生スギ人工林内に12m四方で高さ14mの足場を組み, 78箇所にて積算日射計を用いて月毎の日射量を測定している. 測定は1987年8月より開始したため, 1988年8月まで現状の林相によって測定を継続し, 9月頃に枝打を行ない測定をさらに継続する予定である. 現在までのところ本林分の林内日射量分布は上層部と下層部において極端に差があり, 立木密度あるいは樹〓密度が高く, 針葉量は飽和状態に近いものと推察される. なお, 積算日射計は1箇月単位での積算値が得られるが, これらとは別に熱電対式日射計3基を林内上・中・下層に配置し, マイクロコンピュータを組み込んだ記録計(データロガー)によって連続的な変化を記録している. これは3層での測定であるが, やはり積算日射計での測定結果を裏付けている. 一方, 日射量の推定法を開発するため従来の推定法についての情報を集めた上で, まず林相の異なる2つの林分で次のようなテストを行なうこととした. たまたま佐渡演習林で間伐あるいは枝打を行なう予定のスギ人工林においてそれぞれの林分内10箇所の全天空写真を撮影し, それぞれの施業を行ない, 施業後に同位置で全天空写真を撮影した. これら相対応する20組の全天空写真は施業前後の林相変化における空隙分布すなわち林内への日射透入域の分布変化が良く現われており, 日射量を推定する格好の材料になると判断された. これらの全天空写真をもとに現在林内の空隙分布を画像入力装置およびマイクロコンピュータで解析するためのシステムを構成中である.
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