1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
Project/Area Number |
62560225
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農業土木
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Research Institution | Faculty of Agriculture, Iwate University |
Principal Investigator |
馬場 秀和 岩手大学, 農学部, 助教授 (80003789)
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Project Period (FY) |
1987 – 1989
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Keywords | 土壌の比表面積 / 土壌の細孔分布 / 陽イオン交換容量 / 液性限界 / 塑性限界 / 凍結乾燥 / 超音波分散 |
Research Abstract |
岩手県内から20個の試料を採取し, N_2ガス法による吸着実験を行った. これらの試料は火山砕屑物, 花崗岩, 安山岩など地質的母材が明確な土壌である. 吸着実験から得られた比表面積と細孔容積の値と諸物理性試験の結果について検討し以下の知見を得た. 1.クランストン・インクレイ式とモデルなし法による細孔容積の値は近似したが, モデルなし法の場合にはP/P_0=1までの吸着量を細孔容積とするため, 相対的に大き目の値となっている. 2.比表面積と細孔容積には正の相関がみられた. 3.比表面積と液性限界には高い相関がみられた. 細孔容積と液性限界についても同様であった. 塑性限界に対する相関は液性限界の場合に比べ低いが, 一定の相関は見られるようである. 4.CECと比表面積の相関は低く, CECが土粒子の活性を示す指標であるのに対し, N_2比表面積が土粒子の機械的表面積を表わしていることを裏づけている. 5.凍結乾燥試料の比表面積と細孔容積の測定を試みたが, 乾燥終了までに10時間以上も要し, 目下, その時間の短縮化について検討中である. 6.往復振トウ機による土粒子の分散効果についての実験からは, 振トウ処理時間を80分間としても, その効果は超音波処理を行った場合の半分にも達しないことが明らかとなった. 7.比表面積および細孔分布には母材(地質)による特徴は見られなかった. 本年度の研究で, 無機質土に関する比表面積および細孔容積に関する大略の把握ができた. 今後は試料を増やし, その分類を目ざす. また, 有機質土についての実験を行う.
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Research Products
(1 results)