1987 Fiscal Year Annual Research Report
火山灰質粘性土にシラスを混入した混合土の透水及び圧縮特性
Project/Area Number |
62560240
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
難波 直彦 鹿児島大学, 農学部, 教授 (60041612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若松 千秋 鹿児島大学, 農学部, 助手 (70041647)
三輪 晃一 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (40032099)
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Keywords | クロボク / シラス / 混合土 / 三軸圧縮強度 / 混合モデル / 変形解析 |
Research Abstract |
本年度は, 有機物含有量32%のクロボクにシラスを混入した混合土について, (1)物理的性質, (2)低圧領域の非排水強度, (3)シラスの高圧領域の排水強度について実験し, また有限要素法による線形解析を実施した. 得られた結果は上記のとおりである. 1.混合土はシラス混入率0〜50%で火山灰質粘性土VH_2, 50〜80%で火山灰質粘性土VH_1, 80%以上で火山灰質砂質土VSに分類できる. 2.混合土の砂含有量が65〜70%になるようにシラスを混入すれば, 過剰締固め現象は発生せず, 非乾燥状態で締固めても最大乾燥密度の95%密度が得られる. この場合のシラス混入率は60%であり, 混合土は一軸圧縮強度0.65kgf/cm^2, 内部摩擦角φu=25度, 粘着力Cu=0.4kgf/cm^2の均質な築堤材料となり, その圧縮指数は0.2以下である. 3.高圧下のシラスの排水試験によると, 拘束圧10kgf/cm^2以上で粒子破砕量が急激に増加し, その変化には初期密度の影響は少ない. 4.三軸圧縮条件下の供試体の応力, ひずみ状態とその変化ならびに破壊の進行状態を有限要素法で解析した. 今回は線形解析のために現実のすべり破壊の様相は現われないが, 要素破壊が増えると弾塑性材料の応力〜ひずみ曲線に近い形が得られ, 実験結果をよく表現する. 現在は非線形解析のプログラムを開発中である. 5.混合土の初期接線係数と変形係数の予測式がシラス混入率をパラメータとして誘導でき, 今後要素モデルの確立とその解析結果と比較する. 6.圧密に関する予備試験を実施し, シラス混入率が増えると, 試験結果に周面摩擦が影響することが明らかになった. このために混合土の圧密諸係数については次年度の検討事項である.
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Research Products
(1 results)