1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62560248
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
田中 俊一郎 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (80041664)
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Keywords | 差圧通風冷却方式 / 予冷 / 青果物 / 単位冷却エネルギー / 最適通気速度 / 最適熱伝達係数 |
Research Abstract |
1.研究目的: 青果物用差圧通風冷却方式における予冷品目の冷却速度と所要エネルギーの関係を理論実験の両面から考究し, 本方式の最適設計法を確立することを研究目的とする. 2.研究計画: (1)冷蔵倉庫の中に産物堆積部, 差圧ファン, 超音波加湿器からなる装置を製作する. (2)キヌサヤエンドウ, 温州ミカン, ニンジンを用い, 数段階の風速で比較冷却実験を行う. この間の冷却速度と所要電力量を測定する. (3)キヌサヤエンドウは加湿器を作動させて冷却し, 予冷中の目減り対策を図る. (4)実験データと有限要素解析法によって冷却エネルギーからみた最適通気速度と冷却時間からみた最適熱伝達係数を求める. 3.研究成果:(1)装置係数を含んだ状態で産物1kgを1°C冷却するのに必要なエネルギーを単位冷却エネルギーと定義した. (2)本方式において最小単位冷却エネルギーに対応する空塔風速で冷却することは, 全冷却エネルギーに対する冷凍機系の所要エネルギーの占める割合を最大に, 差圧ファンのそれを最小にすることになった. (4)その時の空塔風速は, いずれの産物堆積層においても0.2〜0.4m/sで, 単位冷却エネルギーは, キヌサヤエンドウ3.1×10^<-3>, 温州ミカン3.3×10^<-3>, ニンジン1.9×10^<-3>kw・hr/kg°Cであった. また, これらの値はいずれも強制通風冷却方式による値より小さく, 安い電力料金で冷却できることが分かった. (5)キヌサヤエンドウは加湿しないと予冷中に約3%目減りするのに対し, 加湿すれば0.6%以下に抑えることができた. (6)温州ミカン堆積層を冷却する場合の最適熱伝達係数は約20kcal/m^2hr°Cであった. 4.研究の考察と展望: 実用規模最小単位の実験装置でデータを得ることができた. 今後, 更に多くの産物についてデータの蓄積を図れば即実用データとして役立つ筈である. 5.購入した計器類等はいずれも有効かつ十分に利用された.
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Research Products
(1 results)