1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62560265
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡辺 徹 名古屋大学, 農学部, 助教授 (30023427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 保成 名古屋大学, 農学部, 助手 (60152261)
藤岡 俊健 名古屋大学, 農学部, 教授 (90023390)
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Keywords | パンクレアティックポリペプタイド細胞 / 膵島ホルモン / モノアミン生合成酵素との共存 / 免疫組織化学 / 組織化学的蛍光法 |
Research Abstract |
成鶏の膵臓をBouin,Zamboni又は4%parafo rwal de hyde液で固定し, pancreatie polypeptide(PP),glucagon(Glu) insulin(Tns)及びsomafostatin(Som)に対する抗血清を用い, 免疫組織化学的染色を行い, 膵島ホルモン相互の関係を調べ, さらにPP含有細胞中に共存する生理活性アミンを同定するために, 連続切片を用いPP並びにアミン生合成酵素に対する抗血清で染色した. またFALCK-HILLARP法により, 凍結乾燥し, 蛍光顕微鏡で検索後, 同一切片をPP抗血清で染色した. 1.PP含有細胞は免疫組織化学的には多角形で, 複数の突起をもち, 時折その突起は毛細血管に迄達していた. 本細胞は膵島中には見られず, 殆ど外分泌部に単独で散在していた. 膵臓尾部には数少く, 頭部に向って増数し, しかも腹葉よりも背葉に数多く認められた. 2.Glu及びIns抗血清に陽性反応を示す細胞は, 殆ど膵島内に限局し, 一方PP抗血清に免疫反応する細胞は膵島中には見られず, Glu,Ins及びPP相互間には全く共存関係はなかった. Som抗血清に染る細胞は, 膵島の内外に見られたが, 連続切片ではPPとの共存は確認されなかった. 3.PP含有細胞は連続切片を検索した限りでは, dopa decarboxylase及び5-hydroxyt rypfamlneの抗血清に対し陽性の免疫反応を示し, PP含有細胞にseroto nine生合成系の共存が示された. 一方tyrosine hydroxylase及びdopamine-β-hydroxylaseに対する抗血清に, PP含有細胞は免疫反応を示さず, 従ってcatecholamine生合成系は含有されていないと推測された. 4.FALCK-HILLARP法で処理した膵臓切片には, 蛍光顕微鏡下で明るい黄色蛍光を発する多くの孤立した細胞及び細胞群が見られた. これらの細胞は円形から多角形まで多様な形態を示した. この同一切片をPP抗血清で免疫染色したが, 陽性反応を示す細胞は殆ど見られなかった. 恐らくPP含有細胞はFALCK-HILLARP法で検出されうる程のserotonineを含まないと推測した.
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Research Products
(1 results)