1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62560298
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
川上 善三 酪農学園大学, 酪農学部, 教授 (90048075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小沼 操 酪農学園大学, 酪農学部, 助教授 (70109510)
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Keywords | 白血病 / レトロウイルス / 免疫抑制 / 幼若化反応 / ガングリオシド |
Research Abstract |
ヒト・マウス等の担癌生体の血清中にはマイトージェンに対するリンパ球の幼若化を抑制する因子が存在する. また担癌生体では免疫細胞の機能障害が認められており, 血中幼若化抑制物質との関連が注目されている. ウシ白血病牛血清中にはリンパ球幼若化を抑制する物質が存在するが, その実体は不明であった. またウシ白血病細胞にはガングリオシドGD_3が増加している. そこでウシ白血病牛血清中に含まれる免疫抑制物質の検出, GD_3の免疫抑制作用ならびに病牛血漿中に含まれるウシ白血病ウイルス(BLV)発現抑制因子の性状について検討し以下の成績を得た. 1.ポリエチレン・グリコール沈澱法により血清中の免疫複合体を定量的に検出したところ, 正常牛血清にくらべ白血病牛血清では免疫複合体量が有意に増加していた. 2.免疫複合体は正常牛リンパ球の幼若化を抑制した. しかし病牛血清中のβーリポプロティンは免疫複合体よりも強い抑制反応を示した. 3.白血病牛の腫瘍から得たGD_3は正常牛リンパ球に対し50μg/mlの濃度で強い幼若化抑制反応を示した. 4.白血病牛血漿中にはBLV遺伝子の発現を抑制するプラズマ因子が含まれている. 血小板溶解液にはこのプラズマ因子に対して拮抗的に作用する因子が含まれていることを見い出した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Onuma,M.: Microbiol.Immunol.31. 131-137 (1987)
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[Publications] Odawara,T.: Jpn.J.Vet.Sci.49(4). 657-661 (1987)
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[Publications] Tsukiyama,K.: Archives of Virology. 96. 89-96 (1987)
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[Publications] Tsukiyama,K.: Jpn.J.Vet.Sci.50. (1988)
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[Publications] Watarai,S.: Jpn.J.Vet.Sci.50. (1988)