1988 Fiscal Year Annual Research Report
下気道上皮の神経上皮体含有神経伝達物質の免疫電顕的研究とパラニューロン的役割
Project/Area Number |
62570010
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松村 豪一 長崎大学, 医学部, 助教授 (40039871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進 正志 長崎大学, 医学部, 助手 (80145226)
綾部 公懿 長崎大学, 医学部, 助教授 (60128147)
藤原 邦雄 長崎大学, 薬学部, 助教授 (00039653)
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Keywords | 神経上皮体 / 内分泌細胞 / 免疫染色 / カスミサンショウウオ / 幼生 / フリー・フローティング法 / セロトニン / ACTH, |
Research Abstract |
両生類(有尾目)の下気道神経上皮体は、上皮細胞、内分泌細胞および神経終末からなる複合体である。この上皮体の機能は未だ解明されていない。今回はこの上皮体の構成要素である内分泌細胞に注目し、細胞質内分泌顆粒の中に含まれるアミンやペプチドの種類を同定するために以下の実験を行った。 1)今年度の材料は、カスミサンショウウオのyoung abult(変態後6ケ月)および幼生(変態前期、中期、後期、変態後2週目)の下気道を使用。 2)young adultの喉頭、気管および肺上皮の摘出標本の内腔面を生食水にて洗浄後、酵素抗体方のfree floating法にて免疫組織化学的染色を実施した結果、一次ひだの肺上皮および喉頭上皮にセロトニン陽性細胞、ACTH弱陽性細胞を認めた。 3)young adultの下気道凍結標本から6mld前後の切片を作製し、同様に免疫染色を実施した結果、気管および肺上皮の一部にセロトニンおよびACTH陽性細胞を見いだしたがロイシン・エンケファリンは陰性であった。 4) 3)と同じ凍結切片にドーパミン、サブスタンスP,VIP(血管作用性腸ペプチド)、NSE(神経特異エノラーゼ)、アセチルコリンの各抗血清を一次抗体として抗原抗体反応を行ったが、未だ陽性細胞をみいだしていない。現在種々条件(希釈倍率、Incubation timeなど)を変えて再検している。 5) 2)と3)の陽性細胞については、エポン樹脂に包埋後、超薄切片を作製し電顕下に検索している。 6) 上記1)の幼生の下気道は、呼吸器自体が極めて小さく、microsurgical techniqueを用いて摘出せねばならない。従って種々創意工夫をこらしながら上記2)〜4)までの実験に取りくんでいる。
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Research Products
(1 results)