Research Abstract |
1.モルモット脊髄胸部の中間質外側核には, セロトニン, ノルアドレナリン, エンケファリン, P物質, NPY, ダイノルフィン, ソマトスタチン, に免疫反応陽性の神経終末が密に分布する. とくに, セロトニン, ノルアドレナリン, エンケファリン, ソマトスタチンは, 交感神経節前神経細胞体と樹状突起の分布に対応して密な分布がみられた. 2.脊髄中間質外側核主核での神経終末の分布密度を, 全ての軸索膨大中の割合でみると, エンケファリン 34.7%, セロトニン 18.5%, カテコラミン 18.9%, P物質 13.3%であった. 3.HRPの逆行性輸送により標識された交感神経節前神経に対して, 直接のシナプス結合のあることが, エンケファリン, P物質, カテコラミン, およびセロトニンについて証明された. 4.樹脂包埋, 0.5μm連続切片作製後, 脱樹脂し免疫組織化学を行なう方法を応用して, セロトニンとエンケファリン, セロトニンとソマトスタチンの共存を胸髄中間質外側核の神経終末に証明した. 5.以上の免疫組織化学所見の観察に, 微分干渉顕微鏡を用いて, 反応陽性終末を良いコントラストで観察, 記録することが出来た. 6.met-Enkephalin-Arg-Gly-Leu抗血情とダイノルフィンー8抗血情に反応する神経終末の分布は明らかに区別され, pripro-エンケファリン系のペプチドが, とくに密に脊髄中間質外側核に分布することが確認された.
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