1987 Fiscal Year Annual Research Report
エステラーゼD cDNAによる遺伝子多型を利用した網膜芽細胞腫の早期診断
Project/Area Number |
62570127
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
岡田 芳家 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (70037274)
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Keywords | 網膜芽細胞腫 / エステラーゼ D / ヒト赤血球 / 遺伝子診断 / 制限酵素切断断片多型 / cDNAクローニング / λgtII / 染色体13番 |
Research Abstract |
1.ヒト赤血球から, エステラーゼD-1とD-2を高度に精製し, その性質を調べた. 2.精製エステラーゼD-1に対するウサギ抗体を作成し, ウェスタンブロット法にて, 生じた抗体がエステラーゼDに対して特異的に反応することを確かめた. 3.精製エステラーゼD-1標品を, たんぱく質分解酵素にて消化後, 高速液体クロマトグラフィーでペプチドを分取し, 9個のペプチドについて, そのアミノ酸配列を決定した. 4.2.で得た抗体を使って, ヒト胎盤入_<gt11>cDNAライブラリーをスクリーニングした. この時, 入_<gt11>ファージを寒天培地に重層する際地ウォーターバス(東洋科学産業株式会社, WB-24S型)中につけて, 寒天を溶液状に保ったものを使用した. 5.抗体と反応した入_<gt11>クローンを単離し, 入_<gt11>クローフゥージを増やし, cDNA部分を切り出し, 電気泳動電源装置(アトー株式会社, AE-3105型)を使って分離した. 6.切り出したcDNAを, pUC9ヘサブクローニングし, ジデオキシ法にて cDNAの塩基配列を決定した. 7.得られたcDNAの大きさは, 約300塩基対で, その配列の中に, 3.で得られたペプチドのアミノ酸配列を含んでいたので, 得られたcDNAはエステラーゼDcDNAの一部を含むものと考えられた. 8.7.で決定したcDNAをもとに, 最長のcDNAを入手すべく, 再度ヒト胎盤入_<gt11>cDNAライブラリーをスクリーニングしている.
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