1987 Fiscal Year Annual Research Report
Elマウスにおける興奮性アミノ酸と抑制性アミノ酸との相互関係についての研究
Project/Area Number |
62570163
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平松 緑 岡山大学, 医学部, 助手 (70124790)
|
Keywords | Elマウス / 興奮性アミノ酸 / アスパラギン酸 / w-phosphono-α-aminocarbo-xylate / けいれん / 脳 / 抑制性アミノ酸 / GABA作動薬 |
Research Abstract |
Elマウスのけいれんに対する興奮性アミノ酸と抑制性アミノ酸の効果について検討した結果, 次のことを明らかにした. 1.興奮性アミノ酸(アスパラギン酸)レセプターのアンタゴニストである2-amino-3-phosphonopropionic acid(AP_3), 2-amino-5-phosphonovaleric acid(AP_5), 2-amino-7-phosphonoheptanoic acid(AP_7)は, Elマウスのけいれんを阻止し, その背景には, AP_3は脳内グルタミンを増加させること, AP_5及びAP_7は脳内グルタミン酸を減少させることを見出した. 2ELマウスの大脳皮質においては, アスパラギン酸のuptakeとreleaseが促進していること, アスパラギン酸のreleaseの促進に対してアスパラギン酸は作用しないことを認め, Elマウスの大脳皮質にはアスパラギン酸のオートレセプターの機能が低下していることを明らかにした. 3.GABA(抑制性アミノ酸)系作動薬のγ-vinyIGABA,progabide,diazepam,及びbaclofenは, Elマウスのけいれんを完全に阻止し, その背景には, γ-vinyIGABAは脳内GABAを増加させること, muscimol及びdiazepamはグルタミン酸を減少させること, baclofenはGABA, グルタミン及びアラニンを減少させることを見出した. 4.Elマウスの脳内セロトニンを増加させるとけいれんは抑制されるが, その際小脳においてはタウリンが増加していることを明らかにし, 小脳でのけいれんに対する抑制機序にタウリンが関与していることを見出した.
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Hiramatsu Midori: Epilepsy Research. 1. 40-45 (1987)
-
[Publications] Hiramatsu Midori: Epilepsy Research.
-
[Publications] 加太英明: Neurosciences. 13. 238-240 (1987)
-
[Publications] 平松緑: 含硫アミノ酸.
-
[Publications] Hiramatsu Midori: Neurosciences. 14. 29-35 (1988)