シチメンチョウヘルペスウイルス特異的チミジンキナーゼ遺伝子の同定

1987 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 62570207
• Research Institution: Tokai University
• Principal Investigator: 平井 莞二 東海大学, 医学部, 講師 (00100991)
• Keywords: シチメンチョウヘルペスウイルス / チミジンキナーゼ / 遺伝子地図 / サザンブロットハイブリダイゼーション

Research Abstract

昭和62年度の研究経過は以下のようである.
1)シチメンチョウヘルペスウイルス(HVT)DNAのBamHI断片のクローニシブをほゞHVTゲノム全域にわたって行った.
2)単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)のチミジンキナーゼ(TK)遺伝子を挿入したプラスミドベクター(pTK4)をプローブとして用い, HVTDNAの制限酵素断片とのサザンブロットハイブリダイゼーションを行った. その結果, stringentな条件では両DNA間にはホモロジーが見出されなかったが, 約3分ノ1の塩基対がミスペアーでもホモロジーが見出されるless-stringentな条件ではHSV-1のTKDNAはHVTDNAのHindIII-E, PstI-A断片とハイブリダイズする結果が得られた. これらのDNA断片はHVTゲノム上の長いユニーク配列領域にあり, HSV-1ゲノム上のTK遺伝子の位置とほゞ同じ位置にあることは興味深い事実である.
3)HVT感染によりTK活性が誘導されることを見出し, 抗HVT血清によりその活性は阻害された.