1988 Fiscal Year Annual Research Report
Lyt-2ならびにLyt-3遺伝子の構造解析と機能発現
Project/Area Number |
62570218
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
中内 啓光 順天堂大学, 医学部, 講師 (40175485)
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Keywords | CD8 / MHCクラス1 / Lyt-2 / Lyt-3 / alternative splicing |
Research Abstract |
1)マウスCD8β鎖遺伝子の構造解析 Lyt-3ゲノム遺伝子を単離し、そのDNA塩基配例を決定し、cDNAの塩基配列と比較することによって以下のことが明らかになった。a)Lyt-3遺伝子に約14kbで6個のエクソンと5個のイソトロンよりなっている。b)免疫グログリンV、J-領域様の構造は同一のエクソンよりコードされていて遺伝子の再構成を必要としない、c)Lyt-3、1とLyt-3、2のアロ抗原決定基は第2エクソンにある1塩基の違いによってもたらされるアルギニン(Lyt-3、2)とセリン(Lyt-3、1)の違いによるものであると考えられる、d)Lyt-3遺伝子の転写開始領域にはCATbox、TATAboxはなく、代わりにGCboxが存在していること、さらに上流にはT細胞レセプター遺伝子や免疫グロブリン遺伝子で報告されているエンハンサーモチーフが存在する、e)Lyt-3の発現はLyt-2に依存している。 2)ヒトCD8β鎖の解析 ヒトβ鎖をコードする遺伝子の解析からa)ヒトCD8β鎖もマウスと同様免疫グロブリンVならびにJ領域様の構造を持ち、同一のエクソンでコードされていること、b)alternative splicingにより少なくとも5種類の異なるタイプのcDNAが存在すること、c)末梢血中で一部の細胞はCD8α鎖だけを発現していること、d)NK細胞はCD8β鎖を発現していないこと、e)マウスLyt-3同様、ヒトCD8β鎖の発現もα鎖の発現に依存していることが明らかになった。
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[Publications] Hiromitsu Nakauchi: Nucl.Acid Res.15. 4337 (1987)
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[Publications] Hiromitsu Nakauchi: J.Immunol.139. 2803 (1987)
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[Publications] Hiromitsu Nakauchi: Proc.Notlo.Acad.Sci.U.S.A.84. 4210 (1987)
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[Publications] Yo-ichi Shinkai: Immunogenetics.27. 288 (1988)
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[Publications] Hideo Yagita: J.Immunol.140. 1321 (1988)