1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570223
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
横山 一成 理化学研究所, ジーンバンク室, 研究員 (80182707)
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Keywords | マウスクラスI抗原 / アデノウイルスEIA型遺伝子 / 転写制御 |
Research Abstract |
アデノウイルス12型による感染時の、クラスI抗原の転写制御を明らかにするために、プロモーター上流域に存在するdual cis-elements及び核内制御因子についての解析を進めた。マウスクラスI抗原H-2K^bの転写調節に関与するプロモーター上流2Kbの全塩基配列を決定し、アデノウイルス12型EIAによる正・負のコントロールエレメントを同定した。negativeに作用する領域-1994〜-1051bpの間の欠失変異体を使用してプロモーターに及ぼす影響を調べた結果、-1765bp付近に存在するTATA Box様の配列及び、その前後の領域か負の制御に必須である事が示された。これらの領域を細分したフラグメントを用いてgel shift法及びfoot pviny法で核内蛋白質の特異的な結合を調べた結果、複数の因子の共同作用が負の制御に必要である事が強く示唆されている。現在、更に、核内蛋白質についての解析を進めている。また、この正及び負のエレメントはアデノウイルス12型EIAのみでなく癌遺伝子N-mycによっても認められている。更に、遺伝子治療へ発展させるべく、幹細胞への導入のための制御因子遺伝子の発現ベクターの構築を行い、クラスI抗原の発現を人為的にコントロールできる系の検討を行っている。
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