1988 Fiscal Year Annual Research Report
患者の平均存院日数による病院機能の類型化に関する研究
Project/Area Number |
62570246
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Research Institution | Osaka University (Medical School) |
Principal Investigator |
多田羅 浩三 大阪大学, 医学部, 教授 (20107022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新庄 文明 大阪大学, 医学部, 助手 (30154389)
黒田 研二 大阪大学, 医学部, 講師 (70144491)
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Keywords | 国民健康保険 / 入院医療 / 在院日数 / 病院機能の類型化 / 長期病院 |
Research Abstract |
(1).本研究は大阪府I市の昭和58年度、および61年度の国民健康保険診療報酬明細書のうち入院分として、同市の国保課で確保された全ての明細書、それぞれ6548件(患者数2249人)、8000件(同2651人)の実績をもとに実施したものである。 (2).昭和58年度、および61年度における患者の年間総在院日数は、それぞれ13万9815日と17万5188日であり、25%(3万5373日)の増加率であった。最も増加率の大きかったのは、60ー64歳の者、次いでは55ー59歳の者で、これらの者の増加日数が全増加日数の50%を占めた。70歳以上老人の増加は45.0%を占めた。 (3).患者1人当たり平均在院日数は、両年度においてそれぞれ66.5日、65.7日であり、差を認めなかった。70歳以上老人についても、180日以上入院した者の平均在院日数はそれぞれ308日、267日であり、同未満では50.8日、49.7日であり、在院日数の増加傾向は認められなかった。 (4).患者1人当たり在院日数区分別患者数は、30日以下がそれぞれ57.6%、55.0%、31ー90日が22.5%、23.7%、91ー180日が9.9%、9.0%、181日以上が10.0%、12.3%であった。それぞれの患者数の増加率は、12.5%、24.8%、7.2%、43.8%であった。なお、181日以上の在院日数の者の中では70歳以上老人が、それぞれ48.7%、(110人)、45.2%(147人)を占めた。 (5).以上の患者の在院日数の分布からみると今日の病院機能は、平均在院日数が1か月未満の急性病院(病床数約55%)、1ー3か月の亜急性病院(同23%)、3ー6か月の中期病院(同10%)、6か月以上の長期病院(同12%)に類型化しうると考えられる。
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