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1988 Fiscal Year Annual Research Report

有機溶剤の心機能抑制機序に関する電気生理学的研究

Research Project

Project/Area Number 62570248
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

小林 春男  山口大学, 医学部, 助手 (00127763)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 芳原 達也  山口大学, 医学部, 教授 (10116501)
Keywords有機溶剤 / 急性暴露 / 心収縮能 / peak dp / dt / 閾値 / 量反応関係
Research Abstract

昭和62年度においては、産業の場において頻繁に使用されている有機溶剤ときに1,1,1-trichloroethane(1,1,1-TCE)による心収縮能の変化とその機序について検討を行なったが、63年度は1,1,1-TCE以外の有機溶剤について、その心収縮能に及ぼす影響を観察するために麻酔イヌを用いて実験的に検討した。得られた成績の概要は次のごとくである。
1.実験に供した有機溶剤はtrichloroethylene,tetrachloroethylene toluene,m-xylene,およびtrichloro-trifluoroethane(EC-113)の5種類であり、いずれも単独に、比較的短時間(約2〜3分間)吸入させた。
2.いずれの溶剤においても、その吸入によって左室内圧の一次微分値の最大値(prak dp/dt)は低下した。
3.有機溶剤吸入によって、peak dp/dtは低下することが判明したのでpeak dp/dtの低下をひき起こす溶剤の最小濃度すなわち閾値を求めた。その結果、trichloroethyleneでは0.15%、tetrachloroethyleneでは0.2%、tolueneでは0.38%、m-xyleneでは0.35%、FC-113では0.35%が得られ、溶剤の種類によってpeak dp/dtの低下のをひき起こす閾値に若干の差異が認められた。
4.一方、それぞれの有機溶剤について、閾値以上の濃度では濃度の増加にともないpeak dp/dtの低下の度合いは徐々に大きくなる成績が得られた。それぞれの溶剤について、濃度とpeak dp/dtの低下の度合いとのあいだには有意の相関関係が認められた。この成績は、実験に供した5種類の溶剤すべてに量反応関係が認められたことを示す。
5.溶剤吸入によるpeak dp/dtの低下の度合いを、すでに報告した1,1,1-TCEを含めて回帰方程式の回帰係数で比較すると、回帰係数の大きい順に、tetrachloroethylene>trichloroethylene>toluene>1,1,1-TCE>FC-113>m-xyleneであり、peak dp/dtの低下の度合いも溶剤の種類により異なった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 小林春男: 産業医学. 31. (1989)

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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