1988 Fiscal Year Annual Research Report
自己抗体が認識するDNA末端結合蛋白(Ku抗原)のクローニングとその応用
Project/Area Number |
62570296
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Research Institution | Keio University School of Medicine |
Principal Investigator |
三森 経世 慶応義塾大学, 医学部内科, 助手 (10157589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 昭 慶応義塾大学, 医学部内科, 助手 (30187819)
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Keywords | 自己免疫患 / 自己抗体 / Ku抗原 / クローニング / cDNA / RFLP |
Research Abstract |
[目的]強皮症ー多発性筋炎重複症候群に見出される抗Ku抗体の対応抗原(70kD/80kDのDNA末端結合蛋白)をコードするfull-length cDNAのクローニングとその臨床的応用を試みた。 [方法]1)前年度にクローニングに成功した80kDーKu抗原蛋白をコードするpartial cDNA(クローンK71)を用いて、Okayama-Bergライブラリーよりfull-length cDNAをコロニーハイブリダイゼーション法で分離した。2)得られた最大長のcDNAの全塩基配列をSangerのdideoxy法で決定した。3)健常人および膠原病患者の制限酵素処理ヒト白血球DNAのサザンブロットによりKu抗原遺伝子の構造を比較した。4)前年度に得たKu蛋白をコードするcDNA(68およびK71)を持つλファージが産生するクローン化融合蛋白を精製し、抗Ku抗体検出のためのELISAを開発した。 [結果]1)80kDーKu蛋白をコードするmRNA(3.4kb)と等長のfull-length cDNA(Ku80-6)が得られ、その全塩基配列を決定した。Ku80ー6は732個のアミノ酸(分子量82、713)と1082bpの3′ー非コード領域、polyA鎖より構成された。この塩基およびアミノ酸配列を遺伝子データバンクに照合したが、既知の配列と相同性はなかった。 3)Ku80ー6cDNAは4〜5本の制限酵素処理ゲノムDNA断片と結合した。このうち3.4kbーHindIII断片には遺伝子多型性(RFLP)が認められ、特に抗U1RNP抗体陽性SLE患者との相関が示唆された。 4)融合蛋白を抗原に用いたELISAで、抗Ku抗体はOverlap症候群に最も高頻度に検出された。 [結語]自己抗原Ku蛋白を規定するcDNAのクローニングに成功し、その一次構造を決定した。このcDNAは臨床的にも有用と考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 三森経世: 日本臨床. 46. 790-797 (1988)
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[Publications] 三森経世: リウマチ. 28. 506-507 (1988)
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[Publications] T.Mimori: Arthritis Rheum. 31. S13 (1988)
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[Publications] JE.Craft;T.Mimori;et al.: J Clin Invest. 81. 1716-1724 (1988)