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1989 Fiscal Year Annual Research Report

消化性潰瘍の病因に関する基礎的研究-主としてプロスタグランディンの面から

Research Project

Project/Area Number 62570334
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

小林 絢三  大阪市立大学, 医学部, 教授 (70046928)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 肇  大阪市立大学, 医学部, 助手 (60164323)
荒川 哲男  大阪市立大学, 医学部, 講師 (60145779)
Keywordsプロスタグランディン / ガストリン / ヒスタミン / サイトプロテクション / PG局在 / サイクロオキシゲナ-ゼ / 15-hydroxy-PG-dehydrogenase
Research Abstract

胃粘膜プロスタグランディン(PG)合成系に関する検討では、ガストリン、ヒスタミンに対する影響をみることにより、胃酸分泌刺激物質と内因性PGとの係わりを追求した。テトラガストリン(TG)4μg/kgをラットに筋肉注射することにより15分後の胃粘膜内PGE_2、PGI_2量は増加した。また、0.6N塩酸惹起性ラット胃粘膜傷害をTGは抑制し、インドメタシン(IM)の前投与によりその作用が廃絶された。このことよりTGは内因性PGを介してサイトプロテクションを発揮すると考えられた。つぎに、ヒスタミンをラットに筋肉注射すると60分後に用量依存性に、PGE_2量の増加を示した。またヒスタミン投与により0.6N塩酸惹起性ラット胃粘膜病変に対しサイトプロテクションが認められた。この作用は、インドメタシンおよびH_2受容体拮抗剤であるシメチジンで廃絶された。このことは、ヒスタミンによるサイトプロテクションが内因性のPGを介して発揮されており、しかもH_2受容体を介していること示唆している。さらに、胃酸の影響を除外するため、in vitro(器官培養系)で検討すると、ヒスタミンは用量依存的にPG合成を刺激し、さらにこの刺激はシメチジンで抑制された。すなわち、ヒスタミンは直接壁細胞に作用しPG合成を刺激すると考えられた。
またPGの局在に関してはPG合成酵素であるサイクロオキシゲナ-ゼとPG代謝酵素である15-hydroxy-PG-dehydrogenase(HPGD)に関して検討した。その結果、サイクロオキシゲナ-ゼは主に壁細胞、被蓋上皮細胞、血管内皮細胞に染色された。またHPGDは主に壁細胞、被蓋上皮細胞に局在が認められた。これらの結果はPGの局在とよく一致しており、壁細胞、被蓋上皮細胞はPG合成、代謝においても重要な役割を果たすと考えられた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 樋口和秀: "ヒト胃粘膜におけるプロスタグランジン合成・代謝系酵素の局在に関する免疫組織化学的検討" 消化器と免疫. 23. 90-94 (1989)

  • [Publications] Kenzo Kobayashi: "Secretagognues stimulated prostaglandin synthesis and inhibit mucosal damage in bouced by a necrotizing agent in not gastin mucosa" Journal of Clinical Gastroenterology. 10. S133-S139 (1988)

URL: 

Published: 1993-03-26   Modified: 2016-04-21  

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