1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570400
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Research Institution | Faculty of medicine, University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
柊山 幸志郎 琉球大学, 医学部, 教授 (50037363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 胤尚 琉球大学, 医学部, 助教授 (10038854)
野田 晏宏 琉球大学, 医学部, 講師 (00180753)
木村 頼雄 琉球大学, 医学部, 助手 (50177937)
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Keywords | 高血圧自然発症ラット(SHR) / 低塩食継代飼育 / 腎尿細管側低膜 / α受容体 |
Research Abstract |
(目的)低食塩による継代飼育で、正常Wistar ratの交感神経機能は抑制され、血圧は低下するが、自然発症高血圧ラット(SHR)の交感神経機能は抑制されず、高血圧発症も阻止されない。腎交感神経はα受容体を介してNa再吸収を促進すると言われているので、低食塩下におけるSHRのα受容体の変化を観察した。(方法)SHRを離乳期から正塩食(試料100%あたりNa400mg、K750mg含有、正塩群)と低塩食(Na50mg、K750mg含有、低塩群)で20週齢まで飼育し6、8、20週齢におけるNa、K尿中排泄量、体重、血圧を測定した。対照としてWistar-Kyoto rat(WKY)を同様に飼育した。6、8、20の各週齢で腎を摘出し、バーコールを使って尿細管側底膜を分離精製した。尿細管側底膜のα_1及びα_2受容体を、それぞれ^3H-Prazosin、^3H-Rauwolsineをリガンドをして測定した。(結果)各週齢の体重及び血圧は、WKY、SHRともに正塩群と低塩群で差はなかった。SHRでは両群ともに8週齢で血圧は、160mmHg以上となった。低塩群の一日尿中Na排泄量はWKYでは正塩群の約10〜17、SHRでは約7〜25%であった。α_1受容体Bmaxは、WKYにおいて正塩群、低塩群の週齢間に差はなく、群間にも差はなかった。SHRにおいても同様であり、WKYのそれぞれの群と比べても差はなかった。α_2受容体Bmaxは、WKYにおいて群間にも各週齢間にも差はなかった。SHRでは、8週齢の低塩群で他週齢より高値であった。α_1、α_2受容体のKdはWKY、SHRともに正塩群、低塩群間に差はなく、また週齢間に差はなかった。(まとめ)低塩食によってSHRの高血圧発症は阻止されない。SHRは遺伝的に交感神経機能亢進状態があると考えられ、血圧昇時に腎尿細管α_2受容体数(Bmax)が増加するのは腎神経を介してNa排泄を抑制する事を示唆する。
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[Publications] K.Fukiyama,et al.: Jap.Circ.J. 50. 1170-1173 (1986)
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[Publications] K.Fukiyama,et al.: Hypertension. 9. 552 (1987)