1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570410
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
五十嵐 裕 東北大学, 医学部, 講師 (70101144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石澤 志信 東北大学, 医学部・付属病院, 講師 (60158748)
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Keywords | G6P輸送系 / 燐輸送系 / G6Pase / 糖原病Ib型 / 膜輸送 / 細胞内小器官 |
Research Abstract |
肝の糖新生系におけるG6P(ルユースー6-燐酸)からのグルユースの産生はサイトゾール内に産生されたG6PがG6Pに特異的なG6P輸送系により, ミクロゾーム内に転送され, そこでG6Paseによりグルユースと無機燐に分解されることによって行われる. このG6P輸送系の障害による先天代謝異常症が糖原病I6型で, G6Paseの異常によるものがIa型である. このG6Pase系にはG6P輸送系, G6Paseの他に燐の輸送系の存在が示唆されており, 又この輸送系の異常によると思われる疾患の報告もあるが, 詳細については不明である. G6P及びピロリン酸(PPi)を基質として, ラット肝ミクロゾームで, G6Pase, 活性及びPPiase活性を膜破壊処理ミクロゾーム及び未処理ミクロゾームでは活性に差があり, PPiについてもlatencyが認められる. さらにG6P輸送系の欠損しているIb型患者肝ミクロゾームでdetergeut未処理でもPPi活性は測定出来ることより, G6P輸送系とは独立したものと考えられる. さらにG6P輸送系に対しては強くないようである. より確実に燐輸送系の存在及び性質を直接的に研究する方法として, 取り込み実験を行なった. ^<32>-PPiをトレーサーとして, メンブランフィルター法を用いた. ^<32>Pの取り込みの時間的経過では^<32>Pの取り込みのsuturableな傾向は認められており, 1〜2分でSteady Stateになっている. しかし現在の方法ではバックグウンドが高く, 計量出来る状態には至っていない. 今合方法の改良によりG6Pで行なったような燐輸送系の質的な解析を行い, G6Pace活性系における各要素の性質を明らかにしていく.
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