1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570431
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
布上 董 九州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (20038649)
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Keywords | ヒトパルボウイルスB19 / B19DNA / 胎児感染 / 危険率 / 伝染性紅斑 / 造血障害発作 |
Research Abstract |
昭和63年はヒトパルボウイルスの流行を表す伝染性紅斑が全国的に減少した。しかし前年度の感染者や、古い感染者の検索が続行され、造血障害発作は総計31名においてこのウイルス感染であることを証明した。最も古いものは昭和56年3月に大阪で発生した症例まで遡った。また伝染性紅斑の患者血清中のウイルスDNAは1968年の例まで遡って検出し、これは世界最古のもの(このウイルス粒子の発見は1975年)で、われわれはこのウイルス感染の怖さを知らなかっただけであることが判明した。すなわち胎児感染は1例の流産、6例の非免疫性胎児水腫においてこのウイルス感染を証明した。結果として昭和62年に出生約15000人の福岡市で3例の胎児水腫死亡を確認したことになり、今後相当警戒すべきウイルスであることを明らかにした。 しかし胎児感染を証明することは可成り困難で、胎児組織が検索されていないデータには信頼性が乏しいと思われる。 この他に胎児水腫で出生し、生存している1例がこのウイルス感染をうけている可能性が高かった。また明らかに感染した妊婦から、低出生体重児1例と、男性の仮性半陰陽の1例が出生しているが、その病態とウイルスの関係は明らかでない。妊娠直前に感染した母体からは正常児が出生している。このような危険率、因果関係の解析は今後の大きな課題である。
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[Publications] 布上董: 小児科. 29. 347-354 (1988)
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[Publications] 布上董: 日本小児科学会雑誌. 92. 1683-1686 (1988)
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[Publications] 丹生恵子、布上董ほか: 日本小児科学会雑誌. 93. (1989)
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[Publications] H.Maeda.;T.Nunoue.: Obstet.Gynecol.72. 482-485 (1988)