1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570467
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古舘 正従 北海道大学, 医学部, 教授 (00091489)
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Keywords | ^<18>FDG集積 / 甲状腺摂取率 / 低ヨード食ラット / TRH投与ラット |
Research Abstract |
我々はこれまで^<18>FDGを用いた腫瘍の代謝画像に関して主に肺腫瘍を対象として検討してきたが、今回^<18>FDGで甲状腺腫瘍のイメージングを試みる事を計画した。 実験方法はWister系のラットを用いて甲状腺への^<18>FDG集積の経時的変化をみた。ラットは体重が400g以上のものを用い、24時間前より絶食とし、尾静脈より^<18>FDGを投与(40μCi/匹を標準)後15,30,60,120分後に屠殺し速やかに甲状腺を摘出、重量と放射能濃度を測定し、重量あたりの摂取率(%uptake/g)を算出し、その経時的変化をみた。正常群のラットの他に低ヨード食で4週間飼育したラット及びTRH投与ラット(^<18>FDG投与24時間前と5分前に10γを腹腔内投与)についても同様の検討を行なった。TRH投与ラットは30分、60分及び120分後で検討した。 結果としては、正常のラットにおいては、甲状腺における^<18>FDGの摂取率(%DOSE/g)は15分から120分までの間では60分値がやや高値を示したが、経時的変化のパターンは明確でなかった。低ヨード食飼育ラットとTRH投与ラットにおいても同様の傾向がみられたが、低ヨード食飼育ラットでは各測定時間における甲状腺の^<18>FDGの摂取率は正常のラットに比べて高値を呈し、かつ、変動の幅も大きかった。TRH投与ラットの^<18>FDG摂取率は正常群と比べ差を認めなかった。 今回の検討では、甲状腺における^<18>FDG集積の経時的変化は心臓や肝臓のような明確なパターンはみられなかったが、60分で軽度のピークを示し、^<18>FDGの半減期も考慮すると肺癌その他の腫瘍と同様投与後60分前後で撮像するのが適当と思われた。また、低ヨード食飼育群の^<18>FDGの集積率は正常群と比べ高値を示したが、個体間の甲状腺の重量差がかなり大きかったためか、摂取率の変動も大きかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.FURUDATE: 35th SNM. (1988)
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[Publications] N.NAKADA: 4th ASIA AND OCENIA CONGRESS OF NUCLEAR MEDICINE. (1988)
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[Publications] M.MATSUDA: 4th ASIA AND OCENIA CONGRESS OF NUCLEAR MEDICINE. (1988)
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[Publications] 古舘正従: "その他の臓器のマッピング 放射線医学体系,特別巻6ポジトロンCT," 中山書店, 262-272 (1989)