1988 Fiscal Year Annual Research Report
甲状腺細胞の情報伝達機構-電気生理、PG、Ca^<2+>-calmodulin-とバセドウ病
Project/Area Number |
62570509
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Research Institution | Shinshu University School of Medicine |
Principal Investigator |
高須 信行 信州大学, 医学部, 助教授 (20020927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志水 義房 信州大学, 医学部, 教授 (80005016)
篠田 俊雄 信州大学, 医学部, 講師 (30187372)
山田 隆司 信州大学, 医学部, 教授 (60008282)
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Keywords | 甲状腺 / 情報伝達機構 / 電気生理 / プロスクダランディン(PG) / Ca^<2+> / カルモデュリン / PI / IP_3 / アラキドン酸 / cAMP / TSH / バセドウ病 |
Research Abstract |
甲状腺細胞培養を用い、甲状腺細胞の情報伝達機構を、電気生理、プロスタグランディン(PG)、Ca^<2+>-カルモデュリンから明らかにした。こういった情報伝達機構の異常から、バセドウ病の病態を明らかにした。 (1)甲状腺細胞増殖の情報伝達機構-PI分解、IP_3産生、細胞内Ca^<2+>増加、アラキドン酸放出、PG産生。ブタ培養甲状腺細胞を用い、甲状腺細胞増殖の情報伝達機構を明らかにした。EGFで刺激すると甲状腺細胞増殖がおこる。EGFはPIを分解し、IP_3産生を増加し、細胞内Ca^<2+>を増加する。また、PI分解に伴い、アラキドン酸放出がおこり、PG産生が増加する。PI分解、IP_3産生、細胞内Ca^<2+>増加、アラキドン酸放出、PG産生増加が、甲状腺細胞増殖の情報伝達機構、初期シグナルとして大きな役割を果していることを明らかにした。 (2)甲状腺細胞分化の情報伝達機構-cAMP。ブタ培養甲状腺細胞を用い、甲状腺細胞分化の情報伝達機構を明らかにした。TSHで刺激すると、甲状腺細胞の分化がおこり、甲状腺細胞は瀘胞を形成し、甲状腺ホルモンを産生する。この甲状腺細胞の分化にはcAMPが、初期シグナルとして大きな役割を果していることが明らかになった。 (3)バセドウ病甲状腺の異常。PG、cAMPなどの情報伝達機構に、バセドウ病甲状腺では異常があることが明らかになった。 甲状腺細胞培養を用い、甲状腺細胞増殖、分化の情報伝達機構を明らかにした。その異常として、バセドウ病病因を明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Takasu,N.et al.: J Clin Endocrinol Metab. 64. 239-245 (1987)
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[Publications] Takasu,N.et al.: Biochem Biophys Res Commun. 151. 530-534 (1988)
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[Publications] Takasu,N.et al.: Biochem Biophys Res Commun. 155. 569-575 (1988)
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[Publications] Takasu,N.et al.: Biochem Biophys Res Commun. 157. 346-349 (1988)
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[Publications] Takasu,N.et al.: J Endocrinilogy. 117. 109-114 (1988)
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[Publications] Takasu,N. et al.: Endocrinology. 122. 1021-1026 (1988)
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[Publications] Takasu,N.et al.: "Polarized thyroid cells in monolayers cultured on collagen gel:their cytoskeleton organization,iodine uptake,and resting mombrane potentials." The Thyroid 1988,Nagataki & Torizuka,editors.Elsevier Science Publishers, 615-618 (1988)