Research Abstract |
1.牛及び人の副甲状腺細胞を培養し, その培養液中の条件を変化させ, 副甲状腺ホルモン(PHT)の合成, 分泌能を調べることを目的とした. 現在培養系を確立し, ビタミンD及びその誘導体は, 細胞の増殖を促進するが, PTH分泌は抑制すること, ドーパミンは, 細胞増殖には影響なく, 分泌促進, カルシウムは, 細胞数に変化を及ぼさず, PTH分泌を抑制することを明らかにした. 各条件下でのPTHmRNAの変化につき現在検討中である. 一方人副甲状腺での実験は, 手術後に取り出された副甲状腺腫, 癌組織より, mRNAを抽出, バクテリアより, PTHcDNAの取り出しに成功したので, 今後, 細胞及び組織のmRNAとcDNAをDot Hybridizationさせ比較定量中である. 2.PTHの腸管での作用を検討する前に, 活性型ビタミンDの十二指腸での作用及び代謝につき, ニワトリ単離十二指腸潅流法を用いて検討した. 我々は, in vivoで世界で初めて, 1α,25(OH)_2D_2が, 1α,24,25(OH)_3D_3と1α, 25(OH)_3-24-OXO-D_3に代謝されることを明らかにした. 3.Watanabe Heritable Hyperlipidemic Rabbit(WHHL)は, 脂質代謝異常のみならず, 骨代謝異常も存在することが最近明らかとなり, 今回大腿骨頭部非脱灰標本から, 骨形態計測を行ない, WHHLは骨形成, 吸収共低下のlow turnover octcopordsicの特徴があり, 生化学的には, PTHの低値osteocaloin低値, ビタミンD誘導体の低値が明らかとなった. 4.PTHの代謝に関して, 骨芽細胞由来のMC3T3-E1株を用いて, PTHの作用機構, 特に細胞内カルシウム濃度の変化につき観察中である.
|