1988 Fiscal Year Annual Research Report
副甲状腺ホルモンの合成・代謝・作用機序に関する研究
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62570515
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉本 祥生 神戸大学, 医学部, 助教授 (50030862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒泉 正春 神戸大学, 医学部付属病院, 助手 (40188595)
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Keywords | 副甲状腺ホルモン / ホルモンの分解 / 1.25(OH)_2D_3 / 腸管カルシウム吸収 / ソマトスタチン / エルシトニン / 十二指腸灌流 |
Research Abstract |
1.副甲状腺細胞からの副甲状腺ホルモン(PTH)分泌におけるCa^<2+>濃度の影響 正常ウシ初代培養副甲状腺細胞を用いて、種々の生理的なca^<2+>濃度で経時的にIntact PTH、及びそのflagmentsの分泌量を比較検討した。 Intact PTHの分泌は、低Ca状態(0.5mMCa)で培養4時間まで漸増以降減少。正Ca状態では8時間まで緩徐な増加以降減少、高Ca状態では、多少の分泌はみられるが抑制された。一方PTHのflagmentsの分泌は正Ca高Ca状態で時間の経過と共に増加、低Ca状態では最初の2時間は制御され以降漸増した。今回の実験で、低Ca状態では、副甲状腺ホルモンの分泌は、PTHのdegradetionが抑制され、PTH(intact)の分泌が促進されることが明らかにされた。 2.副甲状腺ホルモン(PTH)分泌に及ぼすVitaminD_3代謝物の影響 1.25(OH)、D_2(10^<-10>〜10^<-12>M)及び23S、25R(PH)_2D_3(10^<-1/>〜10^<-2>M)の培養液への添加は、何れもコントロールに比し、細胞内DNAを増加させたが、PTH分泌は何れの代謝物添加にても量依存性に抑制された(牛副甲状腺細胞)が、人副甲状腺癌細胞では、同様の状況下でDNA分泌の増加をみたが、PTH分泌の抑制はみられなかった。従って、癌細胞でのPTH分泌は正常細胞のそれと相違することが明らかとなり、更に分子レベルでの機序の解明をすすめている。 3.ニワトリ十二指腸灌流法を用いての腸管カルシウム吸収に及ぼすソマトスタチン並びにエルシトニンの影響について ソマトスチタン(10^<-8>〜10^<-6>M)及びエルシトニン(10^<-10>〜10^<-8>M)は、それ自体腸管からのカルシウム吸収には、影響を及ぼさないが、500PMの1.25(OH)_2D_2によって促進されるカルシウム吸収を量依存性に抑制することを明らかにし、現在二編集投稿中である。
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[Publications] Kyota Ohno,;Yoshio Yoshimoto,;Takao Fujita,: Jonrnal of Bone and Mineral Metaholism.
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[Publications] Kyota Ohno,;Yoshio Yoshimoto,;Takuo Fujita,: Jonrnal of Bone and Mineral Metabism.
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[Publications] Yoshio Yoshimoto,;Kyota Ohno,;Takuo Fujita,;S.Ishizuka.: "Vitamin D A Chemcal Biochemical and Clinioal Update" Walter de Grnyte,