1988 Fiscal Year Annual Research Report
Graves' ophthalmopathyの液性免疫に関する研究
Project/Area Number |
62570528
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
野中 共平 久野米大学, 医学部, 教授 (80028547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 俊高 久留米大学, 医学部, 助手
広松 雄治 久留米大学, 医学部, 講師 (10201740)
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Keywords | バセドウ病眼症 / 液性免疫 / CHAPSO / アフィニティーカラムクロマトグラフィー / enzyme linked immunosorbent assay |
Research Abstract |
1、抗後眼窩組織特異抗体(OIg)の精製: 組織の入手に困難があり正常ヒト皮下結合組織(ST)を後眼窩組織に代用している。CHAPSO[3+(3-Cholylamide)dimetyl ammonio-1-1 propane sulfonate]可溶化ST100,000g沈澱分画を、CNーBr活性化agarose gelに固相化、このaffinity gelを用いてOIgを精製したところ活動期バセドウ病眼症(GO)患者血清では、対粗IgGで0.13%以下の回収率でOLgの精製が可能であった。精製OIgは、polyethylene glycolと透析膜を用いて濃縮し更にdextran gelによるgel漏過法にて溶媒のphosphate bufferへの置換を行い、-20℃にて凍結保存された。 2、粗精製ST抗原とOIgを用いたELISA(enzyme linked immunosorbent assay)の特異性の検討: polyacrylamide gelにより、生化学的非特異的に粗精製されたgel漏過各分画に対しalkaline phosphatase或いはβ-galactosidaseを二次抗体の結合酵素とするELISAでは特異的なOIgの反応が得られなかった。bictin-avidin系を加え、更にglucose oxidaseを用いたELISAで再検討した結果、(1)粗抗原の中に組織間質液由来と思われるIgGの混在がある。(2)目標とする抗原濃度は、粗精製ST抗原に対し非常に低く、抗原内混在IgGの影響が極めて大きい程微量と思われる。 3、OIgを固相化したaffinity columnの作製: column作製の手技上少なくとも10mg以上のOIgが必要で、これは0.13%のOIg回収率のGO血清で約700mlに相当する。免疫学的特異的に目標とする抗原を精製することが必須で、同一または別個のGO患者OIgのプーリングを繰り返している。
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