1987 Fiscal Year Annual Research Report
赤血球膜疾患におけるspectrin・cytoskeletonの分子異常の研究
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62570555
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| Research Institution | Kawasaki Medical School |
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Principal Investigator |
八幡 義人 川崎医科大学, 医学部・内科学教室, 教授 (70069011)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白戸 りさ 川崎医科大学, 医学部・内科学教室, 助手 (40187539)
和田 秀穂 川崎医科大学, 医学部・内科学教室, 助手 (70191830)
阿多 雄之 川崎医科大学, 医学部・内科学教室, 助手 (50184180)
杉原 尚 川崎医科大学, 医学部・内科学教室, 講師 (60140505)
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| Keywords | 細胞骨格 / スペクトリン遺伝性楕円赤血球症 / 赤血球膜異常 / 膜蛋白分画4.2 |
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| Research Abstract |
本年度は, 遺伝性楕円赤血球症の病態解析を, 主としてcytoskeleton特にspectrinを中心としてその組成分析, 重合能, 機械的・物理化学的物性の検索を行った.
成績:(1)Spectrin重合能異常を示すHE家系:HE〔Spα^<I/74 >〕: 赤血球膜高分子蛋白であるspectrinは, cytoskeletal networkの重要な成員であり, その病態的意義が大きい. このspectrinは, dimer(D:αβ)→tetramer(T:α_2β_2)として生理的に機能しているが, このD→Tconversion異常を発見しえた. この重合には, spectrinの鎖第Idomainの80kd蛋白が重要と考えられているが, 検索症例(金沢医大小児科)では, このspα^<I/80>に由来すると考えられるSpα^<I/74>が検出され, HE〔Spα^<I/74>〕と判明した. 正常および本症例から抽出したSpαとSpβとの再構成実験において患者Spα鎖に異常が存在するのを証明し得た. 本家系では, 3症例が同一の異常を示すことが確認された.
(2)膜蛋白分画4.2欠損を伴うHE: 非代償性溶血を呈するHE症例(秋田市中通病院内科)で, 膜蛋白分画 4.2のほぼ全欠損症例が発見された. 世界で第3例目であり, 膜蛋白分画 4.2の生理的意義を窺い知る上で重要な症例と考えられる.
(3)Buddingを伴うpoikilocytic HE家系: 本症例(周東病院内科)は, ovalocytosisをベースに特異なbudding様変化を伴っており, この所見は膜ghostでも認められるが, tritonX-100によって膜脂質を除去したtriton-shellでも明瞭に認められるところから, おそらくcytoskeleton自体に異常が存在するものと推定され, 検索中である. 次年度も上記の疾患群の詳細な検討, 新らたな分子異常を伴う赤血球膜疾患の検索を継続する予定である.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Kanzaki A, Ikeda A, Yawata Y.: British Journal of Haematology.(1988)
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[Publications] Ikeda A, Kanzaki A, Sugihara T, Yawata Y.: American Journal of Hematology. (1988)
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[Publications] Kanzaki A,Ikeda A,Yawata Y.: Blood. (1988)
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[Publications] Kanaki A,Ikeda A,Yawata Y.: American Journal of Hematolgy. (1988)
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[Publications] Yawata Y.Sugihara T,Hgashimoto M,Kanzaki A,Ikeda A,Nozawa Y.: Biomedica Biochimica Acta. 46. 26-30 (1987)
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[Publications] Hashimoto M,Ikeda A,Sugihara T,Kanzakia,Yawata Y.: American Journal of Hematology. 26. 17-26 (1987)
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[Publications] 八幡 義人: "Annual Review 血液 1987 『赤血球膜とheredirary spherocytosis』" 中外医学社, P29-47 (1987)
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[Publications] 八幡 義人: "Annual Review 血液1988 『遺伝性楕円赤血球症の病態とcytoskeleton異常』" 中外医学社, P22-36 (1988)
