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1987 Fiscal Year Annual Research Report

サーモグラフィによる移植肝Viabilityの判定

Research Project

Project/Area Number 62570561
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

河野 信博  東京大学, 医学部(病), 講師 (40010160)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 暁  東京大学, 医学部(病), 医員
長島 郁雄  東京大学, 医学部(病), 医員
森岡 恭彦  東京大学, 医学部(病), 教授 (10048952)
Keywordsサーモグラフィ / 肝表面温 / 肝硬変 / 肝予備力
Research Abstract

1.雑種成犬およびラットを用いて, 肝流入血行の遮断を行い, 肝表面の温度分布とその変化をサーモグラフィーにより測定した. これによると肝表面の温度分布は均一でなく, 肝中央で高く辺縁で低くなっていることが判明した. また血行遮断後は肝臓の何れの部位でも経時的温度低下がみられ, その変化量はサーモグラフィーにより検出可能であることもわかった. なお肝臓の辺縁は腹壁および胃腸管と接しているため, その影響により血行遮断後の温度低下が修飾され, 誤差の生じることも問題点の1つとして判明した.
2.以上の結果より, 次のごとき工夫, 改良を行った. (1)肝臓の周囲に断熱シートを用いて肝臓を周囲臓器から隔離することにより, 周囲臓器の熱の影響を最小限に抑えた. (2)正方形のウィンドウを有する断熱シートを工夫し, 肝表面の一定の部位における単位面積あたりの平均温度を測定し, それを指標として用いた.
3.臨床の肝切除症例において, 肝表面温度の測定, 流入血行の遮断および解除による温度変化をサーモグラフィーにより測定し, 非硬変肝と硬変肝で比較検討した. その結果硬変肝は非硬変肝に比して最初から表面温が低く, 血行遮断後の低下も軽度であることが判明した. また硬変肝では遮断解除後の表面温の回復はゆるやかであり, 遮断前値に達するまでに時間のかかることもわかった.
4.硬変肝においてみられた上記の所見は, ICGRmax, プロトロンビン時問, 組織学的所見など既存の肝硬変の指標とある程度相関し, 将来肝臓の表面温およびその変化を肝予備力の指標として使用し得る可能性が示唆された.

URL: 

Published: 1989-03-20   Modified: 2016-04-21  

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