1988 Fiscal Year Annual Research Report
MNMSに関する病態の解明と新しい治療法に関する実験的研究
Project/Area Number |
62570582
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
萩原 秀男 日本大学, 第2外科, 講師 (10164766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡井 健男 日本大学, 第2外科, 助手
鈴木 克行 日本大学, 第2外科, 助手 (40196803)
一和多 雅雄 日本大学, 第2外科, 助手
新野 成隆 日本大学, 第2外科, 助手
根岸 七雄 日本大学, 第2外科, 講師 (10059876)
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Keywords | MNMS / free radical / scavenger / ビタミンC(アスコルビン酸) / CPK / アルドラーゼ |
Research Abstract |
雑種成犬を用い全身麻酔下に腹部大動脈および側副血行を遮断し、24時間後に血行を再開しMNMSモデルを作成した。何にも処置しない、これらコントロール群において、SOD活性値は術前と比べ低値を示し、それと反対に組織逸脱酵素は著しい上昇を示した。さらに現在、臨床使用可能なSOD称物質(scavenger)としてビタミンCを大量に投与し、SOD活性値の変動と組織逸脱酵素の関係を血行再開後、3時間にわたり検索した。ビタミンCを投与した群においては、SOD活性値はコントロール群と比し著しく高値を保ち、反対にCPK値はコントロール群と比し、約40〜50%低値を示し、同様にアルドラーゼも低値を示し、ビタミンC大量を投与する事によりMNMSにおける組織隔解産均の減少が認められ、再灌流障害をかなり防ぐ事が可能でMNMSの新しい治療法の1つとなる事を確信した。また、同時にMNMSにおいfree radicalによる組織細胞障害の関与を間接的により詳しく証明し得たことにもなる。 この様な臨床可能なscavengerとしてビタミンCの大量を投与し、経時的にSOD活性値と組織逸脱酵素の変動を明らかにしたのは初めてであると思われ、当教室としても、今後さらに研究を進め、細胞内の変化をより詳細に検索する予定であります。 メモスルトレーションに関しては、臨床応用を3例におこない、比較的良好な結果を得ております。
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