1987 Fiscal Year Annual Research Report
コンピューター解折を用いた心周期各時相における人工弁機能の臨床的評価
Project/Area Number |
62570640
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川内 義人 九州大学, 医学部, 講師 (80117093)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小江 雅弘 九州大学, 医学部, 医員
麻生 俊英 九州大学, 医学部, 助手 (20184179)
|
Keywords | 人工弁機能 / コンピューター解析 |
Research Abstract |
人工弁置換術施行症例において, in-vivoにおける動的人工弁機能で評価することを目的として検討を行っている. 人工弁置換術後, 閉胸前に, 左心房, 左心室及び大動脈(すべてもしくは隣り合う両者)内にカテ先圧力計を挿入して各心内圧で測定, また上行大動脈に電磁血流計プローブを装着して大動脈血流量を測定した. 測定に際しては, 心房ペーシングによる頻拍負荷, 人工心肺回路からの送脱血による容量負荷, 及びinotropic agentによる薬剤負荷を併用し, これらの負荷条件における心内圧及び大動脈血流量を測定した. 測定したデータはカセットデータレコーダーにて記録し, この測定記録を今回購入したパーソナルコンピューター(NEC PC9801)を用いてA/D変換し, 種々の血行動態的指標を算出した. 心内圧波形及び大動脈血流波形の詳細な解析には大型電子計算器(IBM 4341)を用い, 解析プログラムは独自に開発した. これまでに7例の人工弁置換術施行症例において測定を行った. そのうちわけは, 大動脈閉鎖不全症に対する大動脈弁置換術1例, 大動脈弁狭窄兼閉鎖不全症に対する大動脈弁置換術5例, 大動脈狭窄兼閉鎖不全症と僧帽弁狭窄兼閉鎖不全の合併に対する大動脈弁及び僧帽弁置換術1例であった. 使用した人工弁は, 大動脈弁にCarpentier-Edwards(C-EPx)弁6個(サイズ21mm2個, 23mm1個, 25mm2個, 27mm1個)とSt.Jude Medical(SJM)弁1個(サイズ21mm), 僧帽弁位SJM弁1個(サイズ29mm)であった. 体外循環離脱後, 種々の負荷条件下に安全に測定が可能であった. しかし, 今回新たに開発した解析用プログラムに一部修正を要したため, 未だこれらのデータも解析を待つ状況にある. プログラム修正も概ね終了したため, 今後来年度にかけ症例数の蓄積とデータ解析を行う予定である.
|