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1987 Fiscal Year Annual Research Report

肉腫に対する制癌剤の耐性克服に関する研究

Research Project

Project/Area Number 62570680
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

富田 勝郎  金沢大学, 医学部・整形外科学, 助教授 (00092792)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 杉原 信  金沢大学, 附属病院・整形外科学, 医員
青竹 康雄  金沢大学, 附属病院・整形外科学, 医員
下崎 英二  金沢大学, 医学部・整形外科学, 助手
Keywordsカフェイン / 制癌剤の効果増強 / human tumor clonogenic assay / フローサイトメトリー
Research Abstract

肉腫臨床材料18検体を対象として, human tumor clonogenic assayを用いて種々の制癌剤とカフェインの併用効果を検討した. 著名な相乗効果を認めたものは, CDDPで18検体中14件体(78%), MMC及びCPAでそれぞれ18検体中8検体(44%), ADMで18検体中6検体(33%)であり, CDDPとカフエインの併用が最も有効であることが判明した. 又, 肉腫培養細胞での検討では, 既に制癌剤単独で感受性陽性な場合は, 制癌剤の濃度を10分の1に押さえてもカフェインの併用で著名なコロニー抑制を認めた. 尚, カフェインの濃度は2mMを用いた. 相乗効果の発現は, カフェインを約2週間の持続接触させた時に認められ, カフェインと制癌剤の1時間同時接触では相乗効果を認めなかった. VCRとMTXは, 現在までカフェインによる効果増強が認められていない. 次に, 肉腫培養細胞を対象として, 制癌剤とカフェインを併用した場合の細胞周期の変動についてフローサイトメトリーを用いて検討した. 制癌剤の効果が増強される場合は, S期及びG2/M期の集積の解除が認められた. 骨肉腫培養細胞に2.0Mg/mlのCDDPと2mMカフェインを併用した場合, 96時間後には対照に比し90%以上の殺細胞効果を認めた. MMC, CPA, ADMでも同様で, カフェインの併用により殺細胞効果が増強された. 蛍光顕微鏡下に細胞の形態学的観察を行うと, 効果増強が見られた時には, 細胞核の細片化が高率に認められた. このことは, 細胞が分裂を経て死滅していると考えられ, カフェインが, 制癌剤耐性の一つのメカニズムである腫瘍細胞のDNA修復を阻害していることが示唆された. 今後は, in vivoにおいて果してカフェインが制癌剤の効果を増強するかを検討する.

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 富田勝郎: Oncologia. 21. (1988)

  • [Publications] 土屋弘行: 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 30. 1156-1164 (1987)

  • [Publications] 土屋弘行: 癌と化学療法. 14. 3125-3130 (1987)

URL: 

Published: 1989-03-20   Modified: 2016-04-21  

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