1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570680
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
富田 勝郎 金沢大学, 医学部・助教授(整形外科学) (00092792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 弘行 金沢大学, 医学部附属病院, 医員(整形外科学)
下崎 英二 金沢大学, 医学部, 助手(整形外科学) (00196552)
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Keywords | カフェイン / 制癌剤の効果増強 / シスプラチン / ヌードマウス / ヒト骨肉腫 |
Research Abstract |
ヌードマウスにヒト骨肉腫培養細胞を皮下接種し、その体積が100〜200mm^3に達したところで制癌剤及びカフェインによる治療を行い、その治療開始2週間後にBattele Columbus Laboratories Protocolにもとづき、抗腫瘍効果及び副作用の検討を行った。シスプラチン5mg/kgの単独投与では抗腫瘍効果が認められなかったが、シスプラチン投与後よりカフェイン4mgを3日間連日腹腔内投与を行った場合相対腫瘍重量比が42.9%なった。また、シスプラチン10mg/kgの単独投与でも相対腫瘍重量比が25.8%であったが、カフェイン1mg7日間連日腹腔内投与の併用で12.0%、カフェイン43mg日間連日腹腔内投与の併用で7.6%となった。実測腫瘍重量及び腫瘍倍加時間の比較でも同様の結果であり、シスプラチン5mg/kgの投与ではカフェイン4mgを3日間連日腔内投与した場合に、シスプラチン10mg/kgの投与ではカフェイン1mgを7日間連日腹腔内投与及びカフェイン4mgを3日間連日腹腔内投与した場合に有意に抗腫瘍効果が増強された(P<0.05)また、2週後の体重及び脾蔵重量の変動は各治療群間でほとんど有意差が認められなかった。しかし、カフェイン投与中は、興奮作用のためヌードマウスの活動性が上昇し0-15%、平均、11.8%の体重減少が認められた。
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