1988 Fiscal Year Annual Research Report
骨・軟部腫瘍機能温存手術における筋腱着可能な複合人工関節の開発
Project/Area Number |
62570684
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柴田 大法 愛媛大学, 医学部, 教授 (00077645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴岡 裕昭 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (50207453)
伊藤 俊雄 愛媛大学, 医学部, 助手 (30193501)
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Keywords | 生体材料 / biologial bonaing / 腱 / 骨付着部 / チタニウム多孔体 / 骨模 / 移動 / Sharpey線維 |
Research Abstract |
1.成長期の家免において骨幹部にある腱、靱帯骨付着部は骨膜と共に骨の成長する方向に移動していくことが前回の実験で確認することができた。今回、この移動における骨膜の役割を調べるために膝内側々副靱帯脛骨付着部の近位で骨膜の一部を剥離切除し、Meta markingした付着部移動し線上で経時的に観察した。骨膜を剥離した側では、3週迄に操作を加えない正常側の移動の半分以下に減少したが、それ以降は両側ともほぼ同じ割合で移動していくことが観察された。また付着部を骨と直接鋼線で固定する操作を行った実験では、付着部は同じ位置にとどまり移動は観察されなかった。以上より移動に関して骨膜が重要な役割りを果たすことがわかたったが、組織学的に従来いわれている骨内膠原線維(Sharpey繊維)腱、靱帯のcollagenとの接合、移動のメカニズムなど種々の問題がある。今後さらに走査型電子顕微鏡も加えて付着部の微細構造を観察する。 2.今回、ポリエステル線維(Loed-keio靱帯)、及び純チタニウム多孔体、を対象として、家免の筋、骨に埋め込み組織安定性を調べた結果、それぞれ極めて良好な結果を得た。また、筋端に骨付着部を新たに作る試みとして家免大腱四頭筋遠位筋端に腸骨より骨膜付き遊離骨移植をし非緊張下での移植骨の経時的変化を観察した結果、軽微ながら骨の形成を見るものの骨吸収も盛んであり、十分量の骨付着部を作成することが出来なかった。そこで十分量の骨付着部を作成するために、遊離骨移植に加えて島状血管柄付き骨膜弁を追加した。現在、経時的に観察中であるが、島状血管柄付き骨膜弁によって盛んな骨新生が観察されている。またそれと平行して、更に生体材料を追加して、生体材料-骨-筋の連続したBiological bondingの作成を試みている。
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