1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570710
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Research Institution | Nihon University, School of medicine |
Principal Investigator |
小川 節郎 日本大学, 医学部, 講師 (80096792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 卓 日本大学, 医学部, 助手 (60246907)
三国 悦子 日本大学, 医学部, 助手
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Keywords | 痛み / 末梢神経 / 選択的遮断 / 活動電位 / 電子生理学 / ビタミンB_<12> / メチルパラベン |
Research Abstract |
疼痛伝達に関与する神経線維の選択的遮断を見い出し、痛みの治療に応用することを目的として研究を行っている。前年度においてジブカイン、ノイロトロピン^Rの作用について研究を行った。今年度は、ビタミンB_<12>および、防腐剤であるメチルパラベンにつき研究を行っている。 方法・ウサギの頸部迷走神経を用い、神経の興奮性の測定は、電気刺激を与えて得られた複合活動電位のA_β成分とC成分の振幅を指標とし、これらに対し、両剤がどのように作用するかを観察した。なお、神経は刺激・導出用電極に固定し、これを電解質溶液中でincubateした。この電解質溶液の組成は、重炭酸イオンを加えたリンゲル氏液とした。実験は37℃で行った。 結果・現在続行中であり、確定的な結果は認めていないが、これまでのところ、ビタミンB_<12>は、神経の興奮性に影響を与えていないと考えられる結果が出ている。ビタミンB_<12>はC神経線維の興奮性を不完全ながら抑制するとする報告があるので、例数を増して研究中である。 メチルパラベンは、神経線維の興奮性に、可逆性の抑制効果を示している。選択的な遮断効果としては、C成分よりもむしろA_β成分に対して遮断効果を示している。 今後、選択的C成分遮断をめざして研究を続けたい。
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