1987 Fiscal Year Annual Research Report
免疫学的不妊症に対する抑制性T細胞因子療法の基礎的研究
Project/Area Number |
62570728
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
北条 憲二 香川医科大学, 医学部, 教授 (90046863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平峯 千春 香川医科大学, 医学部, 助手 (30047203)
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Keywords | 男性不妊 / 不妊症治療 / サプレッサーT細胞因子 / サプレッサーT細胞 / 免疫調節 |
Research Abstract |
1.精巣抗原特異的サプレッサーT細胞の誘導:超遠心(100,000xg, 1hr)により凝集物を除いた寛容原化精巣抗原10mg/500g体重をstrain13モルモットに3日おきに3回静注することにより, 精巣抗原/CFA感作による精巣炎の発症を抑制する抗原特異的サプレッサーT(Ts)細胞を得た. このTs細胞はサイクロフォスファミド(CY)感受性で, 細胞性免疫反応を抑制するが, 抗精子抗体の産生を抑制しない. マウスでも同様の処置を行ないTs細胞を誘導した. これらのTs細胞から, 超音波破砕または凍結融解によりTs因子を抽出した. 2.抑制活性検定系の確立:(1)in vivo検定系としてマウスで発症率の高い精巣炎誘導系が必須である. 我々は, 同種精巣ホモジネートまたは精製抗原(脱脂・硫安沈降・酸抽出)をCFAとの混合乳剤として用いる感作のみでは発症率が1/7を越えないため, pertussigen,CY前処理, 生後3日の胸腺摘出, γ-インターフェロンなどの併用を試みたが, 発症率の目立った向上に至らなかった. 現時点ではCY前処置-同系精巣細胞注射による精巣炎モデルが, 軽症ではあるが病変形成率が高く, 検定系として有用であることがわかった. (2)in vitro検定系として, 精巣抗原反応性T細胞核を樹立した. BALB/cマウス精巣細胞の皮下注射11日目の脾・リンパ節細胞を精巣抗原と共に培養し, feeder細胞とIL-2の存在下で継代した. この細胞を用い足蹠反応, in vitro増殖性反応, 精巣白膜下注射による局所受身伝達精巣炎など, 細胞性免疫のエフェクター細胞活性の検定を行っている. (3)マウス抗精子抗体ELISA法を確立した. これにより抗体の微量測定が可能となった. 3.抗原特異的サプレッサーT細胞の株化:1の方法により免疫学的不応答を誘導したマウスの脾・リンパ節細胞からLyt-2^+細胞を選択し, IL-2と精巣抗原の存在下で継代培養し, 細胞性免疫応答を特異的に抑制するサプレッサーT細胞株の樹立に努力中である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hiramine, C.: Japanease Association for Immunology of Reproduction Proceedings of the Vth Annual Meeting. 78-82 (1988)
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[Publications] 平峯千春: 炎症. 6. 279-283 (1986)
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[Publications] 北条憲二: 臨床免疫. 18. 1095-1109 (1986)
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[Publications] Hiramine, C.: Japan Society for Basiccc Reproductive Immunology Proceedings of the 1st Annual Meeting. 41-43 (1986)
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[Publications] Itoh, M.: Japan Society for Basic Reproductive Immunology Proceedings of teh 2nd Annual Meeting.
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[Publications] Hojo, K.: Cellular Immunology and Immunopathology.