1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570763
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
岩坂 剛 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (60117067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 嘉信 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (90156464)
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Keywords | 内因性癌遺伝子 / p21 / EGFR / 子宮頚部腺癌 / HPV16型 / HPV18型 / 癌遺伝子増幅 / 癌遺伝子 現 / Ha-ras / erbB |
Research Abstract |
I.子宮頚部腺癌における癌遺伝子発現の検討:子宮頚部腺癌17例に対して抗ras p 21抗体および抗EGFR抗体を用いてrasおよびerbB両癌遺伝子の発現の有無をみた。17例中2例(腺扁平上皮癌1例、内頚部型腺癌1例)にp21が2例(腺扁平上皮癌1例、上皮内腺癌1例)にEGFRの発現が認められた。 II.ヒトパピローマウイルス(HPV)によるin vitro発癌:(1)癌化胞内のHPV DNAの存在様式およびその動向;HPV16型および18型DNAの導入によって得られた癌化細胞について、ヌードマウス移植前後の細胞からそれぞれDNAを抽出し、その中に含まれるHPV DNAの量および制限酵素切断パターンを比較した。証明されるHPV DNAはいずれの型であっても癌化細胞内で細胞DNAに組み込まれて存在していることが示唆された。又腫瘍形成前後のHPV DNAについては、その多くにおいて、コピー数および組み込みの状態に変化がみられた。(2)癌化細胞における癌遺伝子の増幅;両ウイルスによって癌化した細胞からDNAを抽出し、制限酵素切断後、V-Ha-ras遺伝子をProbeとしてSouthern blot hybridizationを行い、同癌遺伝子の増幅を検討した。両ウイルスによる癌化細胞株の中にras癌遺伝子の増幅が認められるものがあったが、Hptの型、あるいは細胞内に証明されるウイルスDNAのコピー数との間に明らかな因果関係は認められなかった。 I、IIについて、さらにmye、erbB癌遺伝子の発現、増幅について検討を加える予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 杉森甫、岩坂剛、大塚桂子他: 日本臨床細胞学会雑誌. 27. 371-374 (1988)
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[Publications] 杉森甫、岩坂剛: 日本医事新報. 3368. 7-12 (1988)
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[Publications] 岩坂剛、横山正俊、林嘉信、杉森甫: 産婦人科治療. 56. 696 (1988)
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[Publications] T.Iwasaka,;M.Yokoyama,;Y.Hayashi,;H.Sugimori.: American Journal of Obstetrics and Gynecology. 159. 1251-1255 (1988)
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[Publications] Y.Hayashi,;T.Iwasaka.: Acta.Obstet.Gynaecol.Jpn.