1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570856
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村山 洋二 岡山大学, 歯学部, 教授 (50029972)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 秀樹 岡山大学, 歯学部, 助手 (70170983)
栗原 英見 岡山大学, 歯学部付病院, 講師 (40161765)
野村 慶雄 岡山大学, 歯学部, 助教授 (50107075)
|
Keywords | 歯周病と性ホルモン / 歯根膜線維芽細胞と性ホルモン / 歯根膜線維芽細胞の代謝機能 |
Research Abstract |
歯根膜線維芽細胞に対する性ホルモンの影響を細胞の代謝機能の面から調べ, 以下の結論を得た. 材料および方法 1.線維芽細胞:健康な成人の抜去歯の根面から調製した. 2.性ホルモン:シグマ社製のエストラジオールおよびプロゲステロン 3.細胞代謝機能:1)細胞形態変形能, 2)細胞増殖能, 3)DNA合成能, 4)RNA合成能, 5)コラーゲン合成能を調べた. 知未 1.性ホルモン(エストラジオールおよびプロゲステロン)は線維芽細胞の形態を変形させる. 2.性ホルモンは細胞増殖を遅延させる. 3.エストラジオールは, ある条件下ではDNA合成を抑える. 4.エストラジオールはコラーゲン合成を抑える. しかし, プロゲステロンには, この作用がない. 5.エストラジオールとプロゲステロンともに, 非コラーゲン性タンパクの合成能を抑える. 展望 歯根膜線維芽細胞の代謝機能は, それを調べる系の条件を変えることによって微妙に異なった結果として発揚される. 代謝機能の検定系に血清が添加されるか否かによって, DNA合成能やRNA合成能は著明に異なる. 本研究は, 線維芽細胞の代謝を変動させる性ホルモン機作を説明するものではない. しかし, 研究を発展させ, 上述のメカニズムを検討する際には, 血清成分との関わりにおいて考慮しなければならない.
|
Research Products
(1 results)