1987 Fiscal Year Annual Research Report
希土類元素系超磁性微粉を含む新しいキャスタブルセラミックス複合材と補綴材への応用
Project/Area Number |
62570883
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
山崎 升 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (50016284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久武 慶蔵 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (50082813)
藤原 努 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (50084778)
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Keywords | 希土類元素系磁性体 / キャスタブルセラミックス / ホウリン酸ガラス |
Research Abstract |
現在, 希土類磁石が最も高い磁性を持つといわれているが, 本研究は, この微粒子粉末をキャスタブル・ガラス・セラミックスに均一に分散・複合化することにより, 鋳造成形ができ, しかも着脱可能な新しい機構の補綴物維持装置を開発しようとするものである. 新しい高性能希土類磁石を歯科に応用するため, 低温で溶融し, 鋳造成形が出来, 結晶化操作によって充分な機械的強度を発現するガラスセラミックス中に希土類磁石を複合化して原料磁性ガラスとする. このガラス原料をロストワックス法で鋳造成形し, 結晶化処理後, 着磁することにより充分な機械的性能と耐腐食性を持った補綴物維持装置を造ることを目的とし, 次の知見を得た. (1)低融点のキャスタブルセラミックスガラスとして硼リン酸系ガラスを検討した. その結果P_2O_5・Al_2O_3・B_2O_3・Li_2O・ZnOの組成を持つガラスがガラス転移点385°C, 軟化点432°Cで, ロストワックス法で自由な形状を精密鋳造成形することができた. また熱処理により結晶化し, その機械的強度が増すこと, および結晶化ガラスの熱膨張率を測定した結果, 11×10^<-6>/degで歯のエナメル質のそれと非常に近い値であることがわかった. しかしながら, 耐腐食性試験を行なった結果, 耐水性に若干の問題があり, このため長期間, 口腔内で使用可能になるまでにはいたっていない. このキャスタブルセラミックスガラスの耐水性向上のためのガラス組成の検討がさらに必要である. (2)希土類元素系磁性体の微粉末にする方法を検討した. その結果アルゴン気流中での粉砕によりは酸化することがなく高い磁性体微粉末を得ることができた. その微粉末磁性体の熱的挙動および, 磁気的挙動を調べた.
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