1988 Fiscal Year Annual Research Report
希土類元素系磁性微粉を含む新しいキャスタブルセラミックス複合材と補綴材への応用
Project/Area Number |
62570883
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Research Institution | Kangawa Dental College |
Principal Investigator |
藤原 努 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (50084778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久武 慶蔵 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (50082813)
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Keywords | 希土類元素磁性体 / キャスタブルセラミックス / ホウリン酸ガラス |
Research Abstract |
(1)昭和62年度引き続きキャスタブルセラミックスであるホウリン酸ガラスの耐水性の向上のためのガラス組成の検討を行った。その結果、P_2O_5/B_2P_3=1.4の組成の結晶化ガラスが80℃、72時間の耐水試験後の曲げ強度1750kgf/cm^2と高く、ブラシ摩耗試験の結果も良好であった。また酸溶解試験の結果は歯の主成分であるヒドロキシアパタイトと比べ酸性側でも安定で、耐水性、耐酸性があることを示している。なお口腔内で使用可能にするためには、さらに長期間の耐水試験の検討が必要である。 (2)ホウリン酸ガラスの鋳造の改良 従来のロストワックス法で鋳造を行なうと、ホウリン酸ガラスとリン酸塩系埋没材が反応し、焼着現象を起こす。このため高い寸法精度の成形体が得らず、またホウリン酸ガラスの特性が低下する。この焼着を防ぐためワックスパターンに種々の焼着防止材を試みた。その中で窒化ホウ素が溶融ホウリン酸ガラスとの接触角が大きく溶融ガラスに濡れず、埋没材中にガラスの浸透を防止し、焼着防止に非常にすぐれていることがわかった。このため、ワックスパターンに窒化ホウ素の微粉末をスプレイ法で一層薄くコーティングし、その後リン酸塩系埋没材で埋没後、鋳造を行なうと良好な精度を持った鋳造体が得られた。 (3)Nd-Fe-B系磁性体の微粉末にする方法を検討した。その結果アルゴン気流中での粉砕により微粉末を得ることができた。この微粉末は空気中での酸化が著しく、その防止のための表面処理が必要り、現在その表面処理法を検討中である。
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Research Products
(2 results)